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8年ぶり 昔の彼女に再会したような・・・ [ジャズ]

自分のJazzライフを語る上で、外すことができないakikoライブに8年ぶりに行ってきた。


それこそ東京のライブハウスに連日通いまくり、湯水のようにお金を使いまくっていた時代の永遠のスター。

まったく後悔していない。


音楽に関して、人間ってのは、そのようにお金を投資しまくること自体、とても必要な儀式のようなものだ。音楽が好き、ということは、CDやレコードを蒐集し、ライブに行きまくること・・・。
それが生きがいの代償だ。


黒人の音楽をルーツにもつコテコテのジャズというよりは、もっとソフィスティケートされたポップスに近い感じの”akiko”という独自のブランドの音楽を築き上げてきた。


歌い方がとても格好良かった。


アルバムでは、ブラジル音楽を特集したVida以来、ご無沙汰になる。


でもSNSではフォローして、つねに近影をチェックしていた。
昔ライブに行きまくって拝見していた頃は、小っちゃな女の子というイメージがピッタリだったのだが、最近はとても女性らしい大柄なイメージに変化したように思えた。


そして昔は、コンサートには必ずMCが入り、天然気味のほんわかなお人柄だったが、いまはどうなのか?

ぜひ8年ぶりにakikoライブに行こう!と狙っていたのだ。


ニューアルバムが発売になった。



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Spectrum

akiko×林正樹




作曲家/ピアニストの林正樹氏とのコラボアルバムで、大半が書下ろしのオリジナルだ。

アナログや配信はいっさいせず、CDだけの発売だそうだ。


自分は最初聴いたとき、かなり戸惑った。


これはakikoの音楽じゃない!とまで思った。


彼女のブレスの発声は、吐き出すようにリズムを刻んだような格好よさがあって、それが独特の格好よさを醸し出しているのだが、このアルバムでは、しっとり静かに歌い上げるという感じで、いままでのakikoの作品にはない新境地だと思った。


伴奏がピアノだけ、というのもあるし、ジャズのスタンダードナンバーではなく、大半がオリジナル、というところにも起因すると思った。


とにかく自分が知っているいままでのakikoではなかった。
この作品を自分なりに浄化してakikoのイメージに織重ねるまでには時間がかかった。



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(c)akiko jazz official fanpage


このニューアルバム発売に合わせて、全国ツアーをしようという流れの一環。
東京公演は、原美術館でおこなわれた。


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原美術館は、現代美術の専門舘ですね。1979年に開館した。
東京都品川区北品川の閑静な住宅街に佇む。


この北品川の住宅街は、はじめて歩いてみたんだが、植樹が進んでいて緑が多く、とても閑静な高級住宅街という感じで、その中に紛れ込むように佇んでいて、非常にわかりずらい。人っ子一人歩いていないような静かなところなので、迷いに迷って、原美術館を探し出すまですごい時間がかかってしまった。


年間3-4回の展覧会を開催するほか、講演会や音楽・パフォーマンスなどの各種イベント、ワークショップなども実施している。


最初、なんで美術館でライブなの?と思ったのだが、きちんとそういう音楽ホールや中庭があるのだ。単に美術館というだけではなく総合施設という装い。少し早めに行って、原美術館を鑑賞しようと思った。


現代美術といういかにも現代アートの感性。
建物は、歴史のある古さが同居していて、独特の雰囲気だ。


akikoさんはこの原美術館が大のお気に入りで大好きなのだそうだ。
前回もこの原美術館でライブをやったそうな。。。


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こんなレトロな公衆電話まであって、思わずノスタルジーな昭和の雰囲気が(笑)。


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そしていよいよ音楽ホール開館。
こんなところ。


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思っていたより狭くて、これだけステージが近いとakikoさんとの距離が近くて、照れちゃうなとか思ってしまいました。(笑)しかもこの狭さだとPAを使うジャズライブだと音が飽和して耳が痛いんではないか、と予想したが、もう全然そんなことなし。PAの設定が上手で、サチることとは無縁のじつに素晴らしいサウンドバランスでした。また原則ピアノだけですからね。



自分が職業柄まず目についたのはこれ。


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多面体(正12面体)の無指向型スピーカー。
sonihouseのものだそうだ。


この無指向型を使うのは、なかなかやるな~と思ってしまった。
ステージの後ろと、客席背後の左右にそれぞれひとつずつの合計3つのスピーカーによるサラウンドだった。


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じつは当日は晴天だったら、中庭で野外ライブの予定だったので、このように音が無指向の方向性で発散されるスピーカーのほうが都合がいいからだろう。



今回のニューアルバムではピアノとボーカルというシンプルな構成なのだが、もうひとつ隠し味があって、ステージにセッティングされたこれ。


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アルバムを聴いていると、ところどころにじつに隠し味的に通奏低音のようなものが鳴っていたりしていて、じつは家ではその正体が理解できていなかった。あれ?家が揺れている?という感じで、なんだろう?とずっと思っていた。またあきらかな電子音の効果音的なものも付加されている。


これが正体だった。


Fumitake Tamura氏が、外見はパソコンに向かってメールを打っているみたい(笑)だけなのだが、ピアノの音に効果音をつけたり、独特の電子音の効果音を付加して、世界観を豊かにする。




音楽ホールの入り口はこんなドリンクバーがある。


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でもこの日は休業状態で、中庭のほうで、akikoさん提供のBOTTEGAのスパークリングワインをWASARAのワイングラスで楽しむという粋なプレゼントがあった。この入り口から中庭が広がっているのだ。


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まさにグラインドボーン音楽祭状態。(笑)



本当は、この日は、この中庭で野外ライブの予定だったのだ。
akikoさんもずっとそれを楽しみにしていたのに~!と言っていて、本当に残念。
あいにくこの日は雨模様で室内のホールの方で。



さっ、いよいよコンサートの話に移ろう!


客層は圧倒的に女性ファン!
80~90%が若いファッショナブルな女性。


こうしてみるとakikoファン層は、しっかりと若い女性の心を掴んでいるんだな、と思いました。


はじめに、akikoさんが

Test,Test,One,Two,One,Two・・・Test,Test,One,Two,One,Two・・・


と歌い出した。自分は猛烈に反応。(笑)


当時の曲から歌い出してくれると、一気に自分は青春にカムバック。


でもやはりコンサートは、今回のニューアルバムを中心に構成された。
ピアノ+電子効果音が紡ぎ出す世界は幻想的で、しっとりと歌い上げる。
akikoの新しい世界は、自分はこのコンサートを体験して、はじめてようやく自分のモノにできたような気がする。


いま、こうやってライブが終わって、日記を書いていて、ずっとオーディオで繰り返して聴いているのだが、いいアルバムだなぁとしみじみ。



実物で観るakikoさんは、やはり予想をした通り、自分の青春時代から比較すると、ずっと体格も大きくなり、ぐっと大人の女性に変わっていた。若い頃にはなかった大人の女性としての妖艶な美しさがあった。


ぐっと魅力的な女性に変貌していた。


そしてMCも、心なしか大人の雰囲気だったような気がする。
それは観客席と近い距離感というのもあるし、ピアノだけのしっとり雰囲気ということもあって、落ち着いた大人の雰囲気だった。


若い頃は結構茶目っ気たっぷりのやんちゃな感じだったのだが、いまは結構大人的な真面目な話もきちんとする・・・、でも笑いもきちんとあって、終始和やかな感じ。あのほんわかな人柄は変わってませんでしたね。


ぐっと大人の女性の雰囲気だった。



昔の彼女に再会したような・・・時代を感じつつも、なんとも懐かしいような、変わっていないような・・・。




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(c)akiko jazz official fanpage
終演後、原美術館の中庭で、本日のBOTTEGAのスパークリングワインと。



残念なことに、原美術館は来年閉館してしまう。
どうしても中庭での野外ライブをやりたかった。



来年の閉館前にリベンジの野外ライブをやりたい!というリベンジ宣言も出ました。(笑)







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