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サビーヌ・ドゥヴィエル [オペラ歌手]

サビーヌ・ドゥヴィエルはフランスの歌手である。リリックソプラノでコロラトゥーラ。同じフランス人歌手で大歌手のナタリー・デセイの後継者とも言われている。


デセイの大ファンである自分にとって、どうにも気になる存在であった。


デビューは2011年、CDデビューは2013年のようだが、自分は2015年のモーツァルト・アルバムで初めて体験した。そのときの第一印象は、歌がじつにうまい歌手、とても新人とは思えない、その抜群の歌唱力に驚いた。


でも、そこで感嘆の日記を書いてしまうのは、ちょっと判断が早すぎるのではないか、ととどまった。この先、どのように伸びていくか、その過程をもう少し眺めてからでも遅くはないと思った。


今回、フランス歌曲集の新譜が出て、いままで合計3枚のアルバムを聴いてきたが、もうこれは本物だと確信した。


各アルバムが出るたびに日記ではなく、つぶやき程度で感想を書いてきたが、3枚目の今回の新譜を聴いて、改めて、サビーヌ・ドゥヴィエルについて日記を書いてもいいと思ったのだ。


今回の新譜は、本当に素晴らしかったです!(あとで。)


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チェロと音楽学を学んだ後、声楽に転向し、2011年にパリ高等音楽院を首席で卒業したばかりにもかかわらず、在学中から数々のオペラの舞台に出演して話題に。レザール・フロリサン、マルク・ミンコフスキなどと共演している。古楽から現代音楽までをレパートリーとしているが、キャリア初期は、バッハからラモーまで、バロック音楽に傾倒。


その後、フランス国立管弦楽団とパリ管弦楽団とのラヴェルの「子供と魔法」に出演し、より幅広い聴衆の目にとまることとなった。2011-12年シーズンには、ベルリーニの「夢遊病の女清」のアミーナ役を歌い、ベル・カント作品デビューを果たす。


パリ・オペラ座でのモーツァルトの「魔笛」の夜の女王役や、ベルギーのモネ劇場でのグルック「オルフェオとエウリディーチェ」でも主役をつとめた。2013-14年シーズンには、ドビュッシーの「ペレアスとメリザンド」やヴェルディ「ファルスタッフ」のナンネッタを歌い、英国グラインドボーン音楽祭ではラヴェルの「子供と魔法」に出演。


「言葉の重さを重要視し、洗練された敏感な歌には偉大な哀愁の風が吹いている」と高い評価を得る。2013年、専属契約を交わしたエラート・レーベルから発売され、フランス・デビュー・アルバムとなった「ラモー:壮大なる愛の劇場」で、フランスのグラミー賞といわれるヴィクトワール・ドゥ・ラ・ムジーク、およびディアパゾン・ドール賞を受賞。着実にキャリアを積んでいる、期待の大型新人ソプラノ歌手。(WARNER MUSIC JAPAN HPからの引用)



とにかく歌がうまい!

とても新人と思えない完成度で驚くのである。


これは歌手に限らないと思うが、ふつう長い演奏家人生の中で、大きく変わる変化のとき、いわゆる”化ける”ときってあると思うのだが、ドゥヴィエルの場合、はじめからこのように完成度が高かったら、この先どう変わっていくんだろう?化けるときってあるのだろうか、というように思ってしまうのである。


伸びしろがある、という目で期待点を込めて、称賛するというのが新人に対する評価感のように思うのだが、この完成度なら、なかなかそんな感じでもなさそう。


ソプラノなのだが、声質はキツイ感じでなく、柔らかい声質。間違いなくソプラノの声音域なのだが、どこかメゾの音域を聴いているような定位感の良さ、安定感がある。声の線が太いんですね。


オペラ歌手にしては、体格が華奢で痩せているので、声量大丈夫なのかな?とも当初思ったのだが、オーディオで聴く分には全然十分である。


これは一般評価軸ではなく、あくまでノンノン流独自評価軸なのだが、歌手、歌もので、自分の心に響いてくる歌手は、


①ホール空間において、ある一点で定位する定位感の良さ。
②音楽的なフレーズ感。


いい歌手ってこの2つを必ず持っているような気がする。


特に②は、声質、声量ともほんとうに素晴らしいいい声しているのに、その歌を聴いていると、自分に響いてこないときが結構ある。そこにはその歌に対するフレーズの収め方というか、フレーズ感がないからだと思うのだ。


それはその歌に対する勉強度合いなど、より理解度がないと難しいものなのかもしれない。やっぱりその歌に対する経験なのでしょう。


本当に、その歌に対して、自分のものになるときって、もう何回もその修羅場をくぐってこないと、修羅場をくぐってきてこそ、本当の自分の歌になるのではないでしょうか?


シャンソン歌手のバルバラが、あのように一見早口でたたみ掛けるように話しているだけなのに、その歌になぜか心打つ、カッコいいと思ってしまうのは、そこに音楽的なフレーズ感があるからなのだと思っています。


ドゥヴィエルについては、この2つの要素がかなり備わっているように思えます。①は実際ホールで実演に接していないので、断言はできませんが、きっと間違いないと思います。②は確実に備わっていると思いますね。


とにかく聴いていて、歌がうまいなぁと思うこと、感心すること毎回でしたが、3枚のアルバムを聴いてきて、ここに本物だと断言してもいいと思いました。音楽院在学中からオペラ公演に引っ張りだこで出演していた、という事実もよく理解できます。


レパートリーはやはりフランス・オペラやフランス歌曲が多いようですが、フランスの歌の世界はとても新鮮ですね。


世界のオペラ界は、やはりドイツ・イタリア中心に回っていると思うので、フランス・オペラやフランス歌曲は、なかなか耳にしたことがない曲が多く、とても新鮮です。


彼女のアルバム、3枚聴いてとても新しい世界に感じます。

ぜひ日本に呼んでほしいと思います。

オペラというよりは、リサイタルでやってほしいですね。


リサイタルなら、もう誰にも遠慮なく、フランス・オペラ・アリアとかフランス歌曲とか、ガンガンやれると思うので。


彼女の世界が満喫できると思います。




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シャンソン・ダムール~フランス歌曲集 
サビーヌ・ドゥヴィエル、アレクサンドル・タロー



今回リリースされた新譜。もうジャケットが素晴らしすぎるでしょう。(笑)


ドゥヴィエルとタローは、フォーレ、プーランク、ラヴェル、ドビュッシーと、この時代を代表する作曲家の歌曲の中から「愛」「戦い」「死」にまつわる曲を選び、周到にプログラムを創り上げています。アルバム・タイトルにもなったフォーレの「シャンソン・ダムール=愛の歌」やプーランクの「愛の小径」などの良く耳にする愛らしい歌をはじめ、ラヴェルの「5つのギリシャ民謡」、ドビュッシーの「忘れられた小唄」などの連作歌曲
といった、今回2人がどうしても採り上げたかったという曲集など、多彩な作品が並ぶこの1枚には、ドゥヴィエルとタローの「今こそ表現したい思い」が詰まっており、聴き手は聴いているだけで様々な体験をすることができるでしょう。


ドゥヴィエルの柔らかくニュアンスに富んだ声は、フランス歌曲の持つ繊細な雰囲気を余すことなく表現するだけではなく、ここにタローのピアノがぴったりと寄り添い、ときには優しく、時には自由に旋律を歌い上げます。


「幅広いレパートリーというだけでなく、多様性と驚きの両方を目指して、個々の曲を選びました。ドビュッシーとラヴェルは私にとって必需品であり、フォーレはスピリチュアルな父として自然な選択であり、プーランクはよりスパイシーでスパイキーなものを提供しています。タローのピアノが生み出す音色の意味は、会話、憂鬱、反抗など様々。このアルバムで私たちは詩を味わい、フランスの歌には無数の色があり、それらの色を引き出すことが私たちの使命でした。」と、ドゥヴィエルは語っています。(HMVからの引用)




ドゥヴィエルはEratoレーベル。Eratoは、ディアナ・ダムラウはじめ、オペラ歌手が多く在籍しているレーベルですね。


いいレーベルです。いまはWARNER MUSIC傘下でしょうか。


今回の新譜あまりにジャケットが素晴らしいので、アナログLPも買っておきました。(笑)


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自分のアナログコレクションは微々たるものですが、こうやって新譜で気に入ったものがあったら、アナログも買っておくというスタンスでしょうか。


本当に美しい珠玉の曲ばかりが集まったアルバムで、心洗われるような美しさで泣けますよ。フォーレ、プーランク、ラヴェル、ドビュッシー・・・フランスを代表する大作曲家たちの残した歌曲。


本当に新鮮な驚きです。

録音も素晴らしいです!




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ウェーバー姉妹のための歌曲集、夜の女王のアリア、他 
ドゥヴィエル、ピション&アンサンブル・ピグマリオン



ドゥヴィエルを初めて聴いたアルバムがこれでした。


このアルバムは、モーツァルトと恋愛関係にあったウェーバー姉妹にちなんだ歌曲を中心としたプログラム。


これも素晴らしいです。初めて聴いたときに、その歌のうまさに、とても新人とは思えないなと舌を巻きました。


このアルバムではモーツァルトの魔笛の夜の女王のアリアも披露していますよ。コロラトゥーラもできるところを見せています。もうちょっとコロコロ感があれば、いいな、とも思いましたが、これだけできれば全然素晴らしいです。


ぜひお勧めの一枚です。



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ミラージュ~フランス・オペラ・アリアと歌曲集 
サビーヌ・ドゥヴィエル、フランソワ=グザヴィエ・ロト&レ・シエクル



現在の日本において、フランスのオペラの普及度は、イタリア、ドイツものに比べ、一歩遅きに失した感があります。今回のドゥヴィエルの新譜に収録されているアリアの数々も、全曲を耳にすることができるのはこの中の何曲にあたるのでしょうか? そんな思いに駆られるのは、あまりにもドゥヴィエルの歌が素晴らしいからに他なりません。(HMVからの引用)


まさにそう思います。


これも本当に素晴らしい1枚で、普段耳にすることの少ないフランスの歌の世界を堪能できる貴重な1枚だと思います。このアルバムがリリースされたとき、本当に何回リピートして聴いたことか、わからないくらいよく聴き込みました。


これもぜひお勧めの1枚です。



なんか、いまにも彼女が日本にやってくる世界もそう遠くはないような感じもしてしまいますが、その前にコロナなんとかしないとね。こういう投稿すると、いつも一気に夢の世界を突っ走るのですが、すぐその後に現実の世界に引き戻されて、あ~と溜息の毎日なのでした。











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