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オーケストラ鑑賞復活・強化月間 [クラシック雑感]

松本での生音復活の御祓コンサートが大成功に終わり、この御祓さえ済んでしまえば、あとは、好きなときに、好きな公演を、好きなタイミングで、いつものペースに戻す。


自分は言ったことは必ず守りますから。

有言実行!

12月、1月(正月)は、在京楽団・強化月間とすることにした。


いままで自粛生活でたまりにたまった募る気持ちを一気に晴らします。在京楽団のみなさんにたくさんたくさんの愛情を注いで、思いっきり盛り上がりたいと思います。


いまはコロナ禍で、海外のオーケストラやアーティストの来日が難しい状況。
こういうときこそ、国内の演奏家が大活躍するチャンス。


やっぱりコロナ前は、どうしても海外旅行に行かないといけないとか、外来オケや外来アーティストの来日で、ちょっと桁の違う金額が羽のように飛んで行ってしまう。


その中の合間を縫って、国内オケや国内アーティストのコンサートに足を運ぶという優先順位だった。


今日チケットを取ったけれど、こんな安価な値段で、上質なコンサートが聴けるなんてすごいと改めてびっくり。海外旅行や外来オケ来日がいかに負担増だったか、よく身に染みました。


昔ならいざ知らず、いまの日本のオーケストラや演奏家の演奏技術は、驚くほど上達していて、海外オケなどに一歩もひけを取らないどころか、その上をいくほど凄いこともある。


日本は、クラシック大国というか、本当にクラシック愛好国だとつくづく思う。
たくさんの愛するファンに囲まれていますね。


コンサートを聴く対価がこんな安価で、これだけ上質なクラシック・コンサートが聴けるなんて、本当に日本はいい国だと思います。


海外オケ&アーティストが来日できないいまこそ、その事実が大きく浮き彫りになって再認識されているのではないだろうか?


自分は1900年代、2000年代と高価な外来オケのコンサートは、それこそ湯水のようにお金を使って行っていたものだった。


それがクラシックを自分のものにする社会勉強みたいなものだと思っていた。
勉強代、修行代みたいなもの。

勉強・修行するには、お金がかかりますね。
常々言っていますが、湯水のようにお金をつぎ込まないと自分の血肉になりませんね。
経験が一番大事です。


さらには海外のホールまででかけて自分の意識の啓蒙活動をする。
クラシックの場合、現地を体験することはとても大切ですね。
クラシックを学んでいく、自分の血肉にするには、本当にお金のかかる趣味ですね。


ベルリンフィル、ウィーンフィル、コンセルトヘボウ etcetc・・・。来日したら必ず行っていましたからね。ウィーンフィルなんて、サントリーホールと提携しているから、毎年来日しますから。もう毎年必ずサントリーホールに行ってました。


いまは亡きアーノンクール、そしてメータ、ムーティ、エッシャンバッハ、プレートルetcetc・・・思い出せないくらい。


ベルリンフィルも毎年ではないけれど、3年、4年単位で来日してくれるので、それも必ず行っていた。


海外オケやアーティストは、やはり華があり、話題性抜群で、お客さんもそれだけのお金を出してコンサートに行きたいという外来志向というかブランド志向が日本のクラシック層の根底には大きく根付いていますね。


そうすることで、自分になにか達成感というか満足感を得ますね。日本のクラシックファンには、せっかく自分がお金を出すんだったら、有名なオケを体験してみたい、という気持ちは絶対あるのではないでしょうか?


でも歳をとってくると、予算体力が落ちてきて、いわゆる自分のその頃にあったような熱いエネルギーのようなものが薄れてきますね。


そういう外来オケなどに大金をつぎ込むのは、自分のクラシック人生の中で一時期、過渡期に限られるような気がします。


その熱い時期を通り過ぎると、考え方がちょっと変わってきますね。

もっと冷静な落ち着いた目線で、クラシック界を見るようになりますね。


もちろん予算体力があるなら、歳を取っても外来オケ行き続けるかもしれませんが、それでも自分の精神状態から、もっと違う目線で、クラシックの新しい局面を覗きたくなるような気持ちになります。


若手演奏家や国内オケ、そういう方面に自分も徐々に軸足を移していくのでは?という気持ちの移りようを昨今感じます。


安価で良質な音楽。
そちらに魅力を感じるようになっているかも?


お金をたくさん使うと、すごい罪悪感が残りますね。(笑)


限られた収入の中で生活をしていかないといけない訳ですから、インとアウトの関係は決まっていて、そこでやりくりをしていくとなると、状況に応じて、自分を変えていかないといけませんね。


でもでも・・・やっぱり海外オケ&海外アーティストは話題性があって華があるから、(なんだかんだ言って自分も大好きだし)どうしても行きたくなって、いろいろやりくりして行くというジレンマは永遠に続くのではないでしょうか?(笑)


まぁそれが日本のクラシックの今様なんだと思います。


あと、最近思うことに、海外の演奏家には、自分の熱い想いとか愛情とかが伝わらない自分からの片想い、一方通行の愛だと思うことですね。これは仕方ないことですね。


でも日本の演奏家には、そんな自分の想いとか、愛情が必ず伝わるような気がします。そのほうが愛は報われる、というか、応援している身からすると応援しがいがあるというものなのではないでしょうか?


そんなコロナ禍のいま、絶対国内オケ、在京楽団を徹底して聴くいいチャンス。

徹底的に計画しました。
チケットもすでに全部取得済み。


やるときゃやります!



●公演日:2020/12/12(土)14:00
会場:東京芸術劇場 コンサートホール (東京都)

NHK交響楽団/秋山和慶(指揮)
[独奏]諏訪内晶子(vl)
曲名: ベートーヴェン(ヴァイオリン協奏曲ニ長調)/他


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やっぱりトップバッターはN響。諏訪内さんのヴァイオリンが聴けるのは、本当に久しぶりで楽しみです。ヴァイオリン協奏曲でベートーヴェンほど難しい曲はないと言っていたのは諏訪内さん自身でした。



●公演日:2020/12/17(木)19:00
会場:東京文化会館 大ホール (東京都)

都響スペシャル2020(12/17)
[指揮]小泉和裕 [独奏・独唱]ゲルハルト・オピッツ(p)
曲名:ベートーヴェン(交響曲第5番ハ短調「運命」)/他


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在京楽団の中でもトップクラスの演奏力の都響。小泉さんの指揮も本当に久しぶりです。都響は昔、インバルとのマーラーツィクルスを2年間かけて東京芸術劇場と横浜みなとみらいで聴いて、あの熱い想い出は一生忘れられないです。



●公演日:2020/12/28(月)18:30
会場:サントリーホール 大ホール (東京都)

[指揮]ジョナサン・ノット [独奏・独唱]ジャクリーン・ワグナー(S)/
カトリオーナ・モリソン(Ms)/クリスティアン・エルスナー(T)/リアン・リ(バスバリトン) [合唱]新国立劇場合唱団 [演奏]東京交響楽団 曲名: ベートーヴェン(交響曲第9番ニ短調「合唱付」)


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ジョナサン・ノットがついに来日できる!海外ビザも取得済み。あとは14日間の隔離のみ。ノットは、コロナ禍の来日に向けて随分苦杯をなめてきたからね。


本当に超話題のコンサートです。
しかしこのコロナ禍で第九とは!
はたまたどんな騒動になるのでしょう?
独唱ソリスト、合唱団の感染対策は?
話題はつきないコンサートです。



●公演日:2020/12/31(木)15:00
会場:ミューザ川崎シンフォニーホール (神奈川県)

[指揮]下野竜也 [演奏]東京交響楽団
[出演]小川典子(p) / 南紫音(vl) / 宮本益光(Br)
曲名: ベートーヴェン(エリーゼのために)/ベートーヴェン(ピアノ協奏曲第4番より)/
ベートーヴェン(ロマンス第2番)/他


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今年の年末年始は帰省しません。だから大みそかはミューザ川崎でジルベスターコンサート。小川典子さんのピアノを拝聴できるのは最高に楽しみかも?小川典子さんはミューザ川崎のホールアドバイザーでもあるのです。



●公演日:2021/1/3(日)14:00
会場:すみだトリフォニーホール 大ホール (東京都)

新日本フィル ニューイヤー・コンサート2021
[指揮]中田延亮 [独奏・独唱]サミュエル・エリクソン(vc) [司会]田添菜穂子
曲名: ポッパー(ハンガリー狂詩曲)/他


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新日本フィルも絶対外せない。今年は新年あけましておめでとう!のニューイヤーコンサートでお世話になることになりました。新日本フィルを聴くなら、サントリーではなくて、やはりすみだトリフォニーで絶対聴きたいです。だからこの公演を選びました。すみだトリフォニーは超すこぶる音響素晴らしいです。鳥肌立ちます!



●公演日:2021/3/4(木)19:00
会場:Hakuju Hall (東京都)

曽根麻矢子(cmb)
公演情報:バッハ連続演奏会 BWV I ゴルトベルク変奏曲


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日記でも紹介した曽根麻矢子さんのチェンバロのバッハ連続演奏会。
このツィクルス、自分は全公演コンプリートしようと思っています。
2025年までの5年間かけての全曲連続演奏会。
これは絶対コンプリートする価値はあると思いますよ。

すでにチケットオンセールで、ほとんど売り切れ状態で、あやうく
買えないところでした。アブナイ、アブナイ。
SNSで告知してください~。(笑)



自分はコンサートホールが大好きだから、なるべくいろいろなホールに行けるように工夫しました。サントリーホール、ミューザ川崎、東京文化会館、東京芸術劇場、すみだトリフォニー、ハクジュホール。東京都内で、もうこれ以上ないというほど豪華なコンサートホール・ラインナップではないでしょうか?


N響、都響、東響、そして新日本フィル。


まだたくさん聴きたいオケはありますが、まずはこれだけでも王道路線を走っていると思います。5公演中なんと4公演が全部ベートーヴェンなんですね。(笑)ベートーヴェン・イヤー、ひたすら続きます。


1公演づつコンサートレビューの日記を全部書くのは、さすがに大変なので、当日はつぶやき程度で、全部終わったら、統括みたいな感じで全部まとめてひとつの日記にしようと思っています。


コンサートホールに着いたら、開演時間までホワイエでぶらぶら。
開演前のホールで、どんどん座席が人で埋まっていくさま。
ブレイク、インターバル。
そして終演後の興奮と熱気を帯びた観客の帰路。


そんなふつうの日常だったあたりまえの光景、早く元に戻ってほしい。
それをこの12月、1月の強化月間でじっくりその有難みを味わってきたいと思います。





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コメント 2

michelangelo

ノンノン様

ご無沙汰しております。

段々と寒くなって参りましたが、関東は北海道と比べると、まだまだでしょうか。

クラシック大国である日本は聴衆マナーが素晴らしいと思いますし、海外のクラシック音楽愛好家(ドイツ、フランス、イタリア、アメリカなど)との話を聞いていると、日本人が如何に抜きん出ているか改めて凄さを感じることがあります。集中力や勤勉さなど、座っているだけで彼ら彼女らの意気込みが伝わってきます。もし日本人オーケストラに何か欠けているものがあるとしたら、言語感でしょうか。オーケストラやコンサートマスターの持つ(良い意味において)癖や訛や方言は、優劣を超えた人間味が感じられます。録音で聴き取ることも可能ですが、ハイレゾでも現場クラスの空気感を期待するのは無理がありますでしょうか。実演に勝るものはない公演(作品)に接すると、そして幸運にも公演が商品化されると、いざ時を経て聴いたライヴ録音にショックを受けてしまいます。一昔前のDECCAはともかく、全く別物だからです。最も安く、最も素晴らしい音楽を聴こうと思ったら、目の前にある東京のコンサートホールでの鑑賞になること、皆(口に出さなくても)分かっていらっしゃる気がします。有り難いですよね、電車で通える距離に住む聴衆にとっては。以前ノンノン様が御書きになられた世界トップの箱ランキングには、新国立劇場が2位でゼンパーオーパーと並びました。余り大きな声で言えませんけれど、商品化された『ニュルンベルクのマイスタージンガー』ザルツブルク祝祭劇場ライヴ録音は箱の特性でしょうか音の減衰が気になり、ほぼ同じキャストで9ヵ月後に開催されたゼンパーオーパー盤として出して頂きたかった程です。そう考えると、日本には立派な箱が沢山あり本当に恵まれています。数千円で叶うのですから(笑)
by michelangelo (2020-12-06 15:10) 

ノンノン

michelangeloさん

ご無沙汰しております。お元気でしたか?

日本人の聴衆マナーが素晴らしいのは、まさしくその通りだと思います。自分の海外体験を振り返ってみても、日本人のマナーの素晴らしさは際立って素晴らしいと感じます。公演に対する集中度合い、真剣度、静寂さなど、素晴らしいですね。そして終演後の温かい拍手など。よく海外の演奏家の方のインタビューを読むと日本人聴衆は、クラシックのことをよく理解している、わかっている、と言いますね。その聴衆のレベルの高さ、理解度の深さは、はっかり演奏している側にもわかるのでしょう。

日本人オーケストラに足りないものは、言語感ですか・・・?
いいことを仰いますね。(笑)技術だけの問題では成し得ないもの。。。奥が深いですね。確かにそうかもしれません。これはなかなか厳しいところをつきますねぇ。(笑)達観したいい指摘だと思います。これは難しいなぁ(笑)・・・

自分は大のオーディオ好きで、オーディオ側の味方ですが、感動した実演が収録されていて、数か月後にNHKで放映されたり、あるいはパッケージメディアで商品化されたりすると、すごいガッカリする感覚はよく理解できます。その通りだと思います。

これは記録メディアの器の大きさ(ダイナミックレンジ)に限りがあること、音の鮮度感などどうしても聴き劣りしてしまうこと、あの感動だった実演が、録音、録画になるとこんなにがっかりしてしまう、というのは、ボクも山ほど経験しています。いろいろな面でどうしてもやはり実演に勝るものはないですね。

そうやって、映像、音声の技術は、つねに実演に追いつこうと、一生涯追いかけっこをするものだと思うからです。先日自分もコロナ禍明けで、9か月ぶりの生音復活を成し遂げましたが、そのときにいの一番に感じたことは、ステージ上の奏者と聴衆の間にある緊張感あるやりとり、張りつめた空気感は、ライブストリーミング配信では再現できないな、と思ったことです。いかに高画質化、高音質化してもです。高画質化・高音質化がどんどん進化すると、そういう空気感の実現もより近くはなるとは確かに思いますが。

そうやって、技術は一生実演を追いかけていくものだと思います。

日本ほど、優秀な音響のいいコンサートホールにたくさん恵まれている国はないですね。近代化の最新設計の素晴らしいホールがたくさんありますね。そんなホールがすぐ傍にある我々は本当に幸せだと思います。海外のホールは確かに歴史、伝統はありますが、これだけたくさんのいいホールが集まっている国は、日本ぐらいなものではないでしょうか?

クラシックファンの自分にとって、そこが、日本と言う国が一番自慢できる部分では、と思います。



by ノンノン (2020-12-06 23:12) 

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