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NDR(北ドイツ放送響) [クラシック演奏家]

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来週6/3よりいよいよNDR&アラベラ・美歩・シュタインバッハーの全国ツアーが始まる。

彼らは、いま中国、韓国ツアーの真っ最中。(PENTATONEのページに写真付きで生々しく(笑))アジアツアーと称して、中国、韓国と回って、そして最終に日本に入ってくる、という感じ。

もういまからドキドキである。

昨日のカウフマンのリサイタルで溜池山王駅からサントリーに行く地下通路の中に、こんな掲示板が!私もFBから知ったのであるが、確かにあった!

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掲示板にあるスポンサーに名を連ねている一連の名前を見ると、いろいろ思い当たることがあって、至極真っ当というか、この方々のおかげで我々がこうして楽しめるのだなぁと感謝したりもする。


そこでアラベラ様の新譜を始め、毎年恒例のアラベラ様のほうの紹介をしてきたが、肝心のNDR (北ドイツ放送響)についても、自分なりに書かないと思っていた。

よかった!本番が始まる前に間に合って.....!

FBで今回のツアーの招聘元であるKAJIMOTOさんのページでもシリーズでNDRが紹介されていたので、興味深く拝読していた。

NDRは今回含めてもうすでに10回も来日しているんですね!

さらには2012年には、先日水戸室定期で素晴らしい演奏を披露してくれた竹澤恭子さんをソリストに迎えて来日公演をやっているらしい。

驚きでした。じつは自分は1度も彼らの実演に接したことがない。

やっぱりSNSの威力って大きい。FBは個人間のコミュニケーションツールという役割以上に企業の広告ツールとしての効果が抜群だと常日頃感じる。自分はFBはクラシック業界とつながるためのツールという位置づけで使っていて(ふだんの仲間とはmixi)、このFBから入手する情報ってすごい早いし、豊富だし、ホントに便利な時代になったとつくづく感じる。

FBを始めたのがつい最近なので、それより昔の頃で自分に入ってくる情報は、自分から探しにいかない限り、限られていた。だからNDRが過去に10回も来日しているなんて、全く知らなかった。(笑)


自分にとってNDRと言えば、真っ先に思い浮かぶのが、ギュンター・ヴァントであった。
ラックの中を探してみたら、この3セットが見つかった。

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この中でもRCAのベートーヴェン交響曲全集はすばらしいセットで、いまは廃盤で中古市場でも幻のお宝セットとしてプレミアがついている。録音も素晴らしくて名演奏としても堂々と唄える部類だと思う。

ギュンター・ヴァントという人は、最晩年のベルリンフィルとのブルックナー交響曲選集も素晴らしくて評価が高いが、この人の本筋というか、1番この人の色が出ているのが、このNDR(北ドイツ響)やケルン放送響と残してきた一連の作品群、全集ではないかと思っている。

だから自分は、ヴァントを通してきてしか、NDRのことを知らない。(しかもオーディオを通してしか。)

KAJIMOTOさんの特集によると、過去の来日した時のNDRの指揮者は、下記の通り。

1987年    シャルル・デュトワ / 朝比奈 隆
1990     ギャンター・ヴァント / クシシュトフ・ペンデレツキ
1997     ヘルベルト・ブロムシュテット
2000年5月     クリストフ・エッシェンバッハ
    11月    ギュンター・ヴァント
2003     クリストフ・エッシェンバッハ
2005     アラン・ギルバート
2007     クリストフ・フォン・ドホナーニ
2012     トーマス・ヘンゲルブロック

蒼蒼たるメンバーである。
現在の首席指揮者は、トーマス・ヘンゲルブロック。 
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ドイツ人の指揮者で、元々はヴァイオリン奏者だったようだ。アーノンクールのあのウィーン・コンツェントゥス・ムジクスに参加したりで華麗な演奏経歴を持っていて、1985年あたりから指揮を担当するのようになってドイツのハルモニア ムンディに多くの録音を残している。

NDRの指揮者に就任したのは、2011年というから、ヘンゲルブロック体制も今が脂がのってきたいい時期なのかもしれない。

NDR(北ドイツ放送響)は北ドイツ・ハンブルクに本拠を置くオーケストラである。1945年結成というから名門といっていい。その名の通り、北ドイツ放送協会の放送オーケストラである。

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本拠地は、ハンブルクのライスハレ。

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こんな素晴らしい名門オケが、もう10回も来日していて(初来日は自分が社会人1年生のとき!)、1回も実演に接したことがないなんてなんて勿体ないことをしていたのだろう!と思う。

SNSのなかった時代だから仕方ないよな、と自分に言い聞かせたり......

今回、このヘンゲルブロックが指揮するNDRの公演を3回も聴けるのだから、いままでの分を取り返そうといったところだろうか。

そんな背景もあるので、どういう演奏をするオケなのか、どのようなサウンドなのかはオーディオで彼らの最新録音を聴いてまず判断するしかない。

そこで最新録音の下記の3枚を購入。(現在の彼らはソニー・ミュージック)

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今回のツアーで演奏されるマーラー1番と、シューベルト8番、ドボルザーク4番。

全般を通して感じるのは、素晴らしい演奏力を持ったオケであることは1発でわかった。そのサウンドがそのことを雄弁に語っている。

弦の厚み、木管の色彩感溢れる嫋やかな音色、安定した金管など繰広げられる旋律と、それらの旋律がこのように時系列でうまく配置されて聴こえてくるのを聴けば優秀なオケであることが想像できる、というもの。

まぁ勝手な想像であるが、戦車なみの重量級サウンドのオケという感じではなくて、もう少し軽めのミドルクラスのオケかな?というイメージが、その音色を聴いていると湧いてくる。切れ味は結構鋭い。

本番で演奏されるマーラー1番であるが、マーラーにうるさいマーラーフリークの自分にとって、実は、ちょっとというか、かなり違和感があった。最初かなり録音が悪いな、と思ってしまった。(笑)聴いていて、普段聴いていた1番のように気持ちよく聴こえてこないという感じで不思議であった。

後で確認したところ、彼らが採用するのは、1893年ハンブルク稿・5楽章版というものであることがわかった。まだ誰も聴いたことがないハンブルク稿ということである。

このことを知らないで、本番の演奏を聴いて、いつもと違うと言って、酷評の日記を書いたら大恥を掻くところであった。(笑)

本当に力のある有能なオケ、本番が楽しみである。

本番に向けて壮行という感じで〆たいところであるが、へそ曲がりな自分には、ちょっとまたお小言言っていいですか?

ソニーの録音がどうも自分にはイマイチに聴こえてしまう。ソニーの技術であるBlu-Spec CD(BDの光学系でCDを読む。)なのだが、どうもナローレンジに聴こえてしまう。

Blu-Spec CDとか関係なくて、録音収録、編集の段階での問題のように感じる。オケの音が薄いというか密度感がない(情報量が少ない)、ように聴こえる。

試しに古い時代の録音であるヴァントのベートーヴェンを聴くとワイドレンジというかオケの音が厚い(情報量が多い)のである。確かにSACDとCDの違いがあるかもしれないけれど、そういう問題を遥かに超えたところでの問題のように感じてしまう。

3枚ともそう。聴いていて、なんかそういうイメージを自分はずっと持っていて、釈然としないところがあった。(まぁ自分の2ch再生能力が乏しいのかもしれません......テキトーにスルーしてください。)

はたして、アラベラ様とヘンゲルブロック&NDRのコンビネーションは?

もういまからワクワク・ドキドキして期待いっぱいで胸を膨らませています!

いつまでも記憶に残る素晴らしい公演でありますように!


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