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エム5邸訪問 [オーディオ]

エム5邸には、いままで7回訪問している。そのうち過去6回は、ゴローさんに誘われて、いっしょに訪問していて、3人でオフ会していた。

「○町においしいトンカツを食べに行きませんか?」といういつもの定型文が携帯メールで来て、ゴローさんの金魚のふんのように、後ろについていった、という感じである。

だからオフ会の主導は、いつもゴローさん&エム5さんで、ボクは見習いADで横にいる感じ(笑)。

そしてそのオフ会の様子は大半がゴローさんが日記に書いていたので自分が書くこともなかった。

残り1回は、ゴローさんが亡くなった後、偲ぶ会を兼ねてエム5邸でオフをやろう、という企画があがって、マイミクさん(Dolonさん、たくみ@深川さん、gfyさん)とで訪問した。

でも、このときも日記は書かなかった。

結局、恐れ多くも、エム5邸に7回も訪問して、1回もオフ会日記を書いたことがない。

今回は、ぜひサシで乗り込んで、じっくりエム5サウンドを堪能、そしていろいろ勉強させてもらって、ぜひ自分の日記にしたい、というのが大きな目的だったのだ。

それが、いつもお世話になっている人への礼儀というものであろう。

前回、訪問させていただいてから、たぶん2年くらいは経つ。

エム5邸も大きく変わった。

リアにB&W N801の導入(ゴローさんの遺言)。そしてGPSクロックの導入。

自分が前回聴いたサウンドからは予想もつかない進化を遂げているはずだ。

エム5さんのサウンドの作り方というのは、ふだんの日記の投稿を読んでもわかるように、第1前提にまずSPから完全に100%の出音を出し尽くす。

(SPからちゃんと音が出ていないのに、ルームアコースティックもあったもんじゃなくて、まずこちらが最優先。)

そして、その後に、SPのポジショニング調整、壁からの1次、2次反射、吸音など、オーディオ機器だけでなく部屋全体を使いながら部屋トータルで自分のサウンドを作り出す、追い込んでいく、というやり方が、エム5さんのやり方なんじゃないかな、と思うのだ。

これって簡単に言うけど、専用のリスニングルームを持っているから、できることで、地方ならいざ知らず、土地代がバカにならない首都圏でこういう素晴らしい環境で聴けるオーディオマニアなんて、どれくらいいるだろう?

みんなマンションのリビングだったり、厳しい制約条件の中でオーディオやっている訳で、ボクは、エム5さんの最大の魅力は、その持っている超弩級の機器群もスゴイけれど、やっぱり部屋なんじゃないかな、というのが自分の意見。

(もちろん全部トータルでマネジメントできる本人の能力が1番なのは当然ですが。)

ゴローさんのオーディオ部屋も、魅力的だけれど、でもある意味、ルームアコースティックという考え方を、最初から切って捨てている考え方のような部屋だった。片側に大きなラックがあるし、ピアノも入っているし。。。

でもこれはゴローさんの考え方・主義なんだよね。

それでいて、奏でる音色が信じられないくらい凄かったりするから、ホントにフシギな人だった。。。

でもエム5さんのオーディオルームは、そのルームアコースティックも完璧なのだ。
きちんとした室内音響理論のもと、エム5さんも、ここにはかなり敏感というか、きちんとした専門的知識を持っていて拘る。実際のところ、エム5邸オーディオルームは、かなりライブな響きで、なにをやっても相当敏感に反応する部屋のように思える。


DSC04599.JPG


フロント3本(L,R=B&W N801,C=B&W 802D)色も黒で統一されていて、まさに和製ポリヒムニア・スタジオ!(ソファに座っていて、このフロント3本の絵ズラを見ているとホントにカッコいいんだ!)



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ゴローさんの遺言で、リアもB&W801Dで揃える。


エム5邸オーディオルームは、故瀬川冬樹先生のIEC規格の室内音響理論(当日その理論が書かれた雑誌を見せてもらいました!)に基づいた設計で、24畳で、高さ3.2m。高さがある部屋を作るために、地面を深く掘って高さを稼いでいる。

ふつうの家庭用のホームシアタールームだと、センターSPが横型なので、スクリーンを視聴目線に下げられるけれど、エム5邸はセンターSPにふつうのフロントSPを使うので、スクリーン(150インチ)を下げたときに、センターSPが隠れないように、上方に吊るす感じになるんですよね。やや上向き目線。そのために天井が高い。

これが究極のサラウンド音声を楽しめて、映像も楽しめるという感じでかなりカッコいい。

(ゴロー邸では、もう天井の高さがふつうなので、スクリーンを下げたときに、もうセンターSPを全部隠しちゃって、最初から4chサラウンドで映像重視というように割り切っていた。)

壁は漆喰塗り。ウィーン楽友協会の壁も漆喰ですね。響きが広帯域に均一で、どこかでピークを持つなどの強調される帯域がないことが特徴。室内音響としては理想の壁質ですかね。実際近くて触ってみたけれど、もっとザラついた肌触りと思ったけれど、意外やツルツルしていた。色はベージュで品格があって部屋全体が明るい感じでいいですね。

天井も相当に頑丈に作っているらしい。

なんか首都圏だったら、この広さなら、ここに人が住めちゃうというか生活できちゃいますよね。(笑)

なんでも過去に2~3回くらい専用オーディオルームを作り直して、3回目にして、ようやくこの現在の部屋に落ちついたのだそうだ。

もしも、もしもだよ、宝くじにでも当たって、ボクも専用リスニングルームを作れるような幸運に恵まれたら、このエム5邸オーディオルームをデッドコピーだな!(笑)

機器群は、送出系は、メインはEMM Labsで、サブにSONYのAVアンプソリューションという布陣。

やはりDSDマルチチャンネルの権威としては、EMMは世界一だろう。エム5さんの話では、やはりEMMは音が厚いというか肉食系サウンドで、自分の趣向に合う感じなのだそう。

それに対して、国産の機器はどうしても音が薄いというか、草食系サウンドで欲求不満でいまひとつ物足りないという感じなのだそうだ。

でもその中でもこのSONYのAVアンプソリューションは、なかなかのサウンドを出してくれて、サブとしては気にっているとのことでした。(実際は、AVアンプをDACとして使っていて、そのアナログ出力をプリに入力する。)

(ボク自身はサラウンドの送出系としてSONYのAVアンプソリューションをメインに使っています。かないまるさんこと金井さんが渾身をこめて設計した物量投入型の初期の頃のAVアンプを使っていて、自分の5.0chサウンドつくりの基軸になっています。)

GPSクロックは、EMMのほうに注入されている。今回は、EMMメインで聴かせてもらった。

そしてエム5さんのパワーはクラッセ。フロント3本にモノ3台、リアにステレオ1台。

ポリヒムニア・スタジオは、同じクラッセでも1台の筐体の中に、5ch分のユニットが入っている特注品なのだそうだ。やはり電源供給の関係(?)もあり、モノでバラバラで調整するより、こういう1台の筐体のほうが理想だ、とポリヒムニアスタッフは言っていたそうである。

そしてオーディオルームではお馴染みの光景である、SPの前の絨毯によるSPの出音の床からの反射(低音域の全体に対する相対量が多すぎてしまう)対策のための吸音。

結構絨毯の生地にもいろいろ拘って整音のさじ加減を調整している。

面白い話を聞かせてもらったのは、ポリヒムニア・スタジオには、こういう床に絨毯という整音スタイルはないんだそうだ。


.....理由は、目の前に、調整卓があるから。

その代わり、両サイドの壁にそのような調音の仕掛けをしていて、それが絨毯の代わりをしているのではないか、ということでした。

さて、前置きが長くなった。

ずばり今回聴いたエム5サウンドの印象のアウトラインは、まず言えるのは、

①この広いキャンバスなのに、サウンド全体に抜群の定位感があること。がっちりこのエアボ リュームを音で埋め尽くしていたこと。

②音像も明晰だけど、やっぱりエム5サウンドの特徴は、部屋全体を使ったグラデーション豊かな空間表現に魅力があること。

③残響の滞空時間、音の空間への消え行くさまが非常に美しいこと。

この3つにまとめられるんじゃないかな、と感じた。

特に②は、ボク対策として(笑)、普段より、かなり内振りセッティングにしていて、直接音が、2次反射音より早くリスポジに到達するようなSPセッティングをしてくれていたようだけれど、なにせ2年ぶりなので、前がどうだったか、覚えていなくて(笑)、昔と比べると、音像編重なのかもしれないけれど、でもボクには、やはり②のようなイメージが大きく印象深かった。

音像も音場もものの見事に両立していた、ということですかね?

あと①では、なんというのかなぁ.....音のエネルギー感がハンパじゃないというか、なんか根本的に拙宅とは大きく電源事情が違うんではないか、と思えるほど、音の迫力が素晴らしかった。これだけエネルギー感が大きくて、定位感抜群、というのもエム5サウンドの大きな特徴ですね。

やっぱりエム5サウンドはスゴイと思いました。

今回、ボクから下記の大きな課題を持っていった。

①DG SACDの再生。
②3次元立体音響 Auro-3Dの効果。
③ベルリンフィル自主制作レーベルの再生。


スマン!(^^;;

今回のオフ会日記は、相当リキを入れて書こうと思っていたので、思わずエム5邸紹介から書き出してしまい、予想を超えて、長文になってしまった。肝心のオフ会日記はここからなのだが。。。

申し訳ないが2部構成に分けさせてくれ!(笑)


 


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