銀座久兵衛のお座敷 [グルメ]
3月下旬に北海道の友人を東京でおもてなし。
今回は、つぶやきだけで日記にはしない予定だったのだが、高級江戸前鮨 銀座久兵衛を再訪し、その相変わらず高級な佇まい、でありながら決してお高くない居心地のよさに、いたく感銘し、新たな発見もあったので、やはりここだけは日記に残しておこうと思い、筆を執ることにした。
自分自身、久兵衛を訪問するのは、これで3回目。
久兵衛といえば、江戸前鮨では名店中の名店で、1936年銀座に創業し、陶芸家であり食通としても名高い北大路魯山人など文化人、政財界の食通が足繁く通った老舗。
東京だけでもお寿司屋さんは、星の数ほどあるかもしれないが、自分の中では、日本一のお鮨の名店さんと確信している。
銀座本店、銀座新館、ホテルオークラ東京店、京王プラザホテル店、ホテルニューオータニ店 本館、ホテルニューオータニ タワー店、帝国ホテル大阪店と、全国に7店舗展開と、老舗の名店にしては、勢いのいい話だ。
自分は、やっぱり行くなら銀座本店に拘りたい。
ネタの仕込み、下ごしらえふくめ、あまたの時間を要し、まさに芸術品といっていい究極の寿司が久兵衛なのだと思う。
銀座本店のお店の門構えは、とても地味で、思わず気づかずに通り過ぎてしまうくらい。
最初に訪問したときは、はじめてだったので、この本店のカウンターにて、2貫づついただく、というまさに久兵衛スタイル。
王道を楽しんだ。
問題だったのは、2回目の訪問。このときも幸運にも本店のカウンターをとれて、そこでこともあろうか、久兵衛さんに大皿に一緒盛りという大道芸をやらせるという大胆なことを試みたのであった。(笑)
その目的は、お寿司って一緒盛りのほうが写真を撮ったときに美しい、と思っていて、当時いろいろなお店の一緒盛りの写真を集めていた。
さすがに天下の久兵衛さんに、恐れ多いということで、いま考えると、よくやったなぁ、度胸ある、という感じはある。
あのカウンターで、強面の職人さんたちが立って握っているときのあのピリリとした、すごい気合というか、なんとも言えない怖い空気感は、すごいものがある。今回もお座敷に行く途中、カウンターをちらっと見たら、職人さんにギョロと睨まれてすごい空気が漂っていた。そんな中で、よくそんな無茶な注文したなぁとつくづく。
お寿司というのは2貫づつ、握りたてを食べるのが本筋で、一緒盛りにしてしまうと鮮度がなくなる、と仰る。(海苔なんかベトベトになっちゃう。)
帰り際に、ご主人さんから「2回目はないよ。」と言われる始末。(笑)
そして今回が3回目である。
前回のこともあって、今回は素直にカウンターで、2貫づついただく王道スタイルで行こうと思っていた。ところが、カウンターが予約で満杯で、空いていなく、お座敷なら空いているという。
やっぱり久兵衛は超人気で、休日の土曜は、1ヶ月前から予約を入れないと希望の座席は取れないと仲居さんが言っていた。(日曜日はお休み。)カウンターが人気なのは、職人さんと粋な会話をしながら、久兵衛の鮨を堪能する、というのがひとつのステータスなんだとか。
お座敷・・・。ということは、2貫づつ、出てくる、というのはなさそうだ。
おっそうすると、ひょっとしたら大皿に一緒盛り???(笑)
仲居さんに聞いたら、いや、そういう感じでもないです。。。
う~む、ますます興味がわいてきた。新たなチャレンジ。だったら、この久兵衛でお座敷、というスタイルも経験してみよう、ということになった訳だ。
久兵衛の開店前。じつは早く来たお客さんで、予約をしていたなら、店内に入って、名前を言えば、待合室で待っていられるのだそうだ。そんな待合室の存在も知らず、ずっとお店の前で、1時間くらい友人と立って待っていた。
仲居さんや板さんのご主人たちは、みんな心配していたそうだ。(笑)
ここが、初体験の久兵衛の待合室。
数々のインテリアの置物のセンスの良さ。とても高級感があって、雰囲気ある、さすがだ。
そして待つこと数分、いよいよ開店。
3階がお座敷になっている。
ここが久兵衛のお座敷。初体験!
奇をてらうことなく、普通の装いの和室。
今回は、ご昼食ということだが、”おまかせ”を注文した。
いつものピンク色の和服に身を包んだ仲居さんの上品な言葉使い、しなやかな所作など、躾の賜物なんだな、と感心。
同じ座敷に通された人たちも一見するとそんなふつうの一般人っぽく見えるのだが、漏れ聴こえるお話声に耳を立ててみると、「海外のあそこは~だった」とか、まさにブルジョアな老後生活をしているご老人方々のようにお見受けした。久兵衛のようなところに来られるご老人方は、やはり違うのか。
友人といろいろ積もる話をしていたら、さっそく”おまかせ”にぎりが運ばれてきた。
う~む、一緒盛りではなく、かと言って、2貫づつでもない、お座敷専用ということは、こういうことだったか!結局2回に分けて、盛り付けられる。
美しい!
これは一緒盛りより、ある意味芸術的に美しいのではないだろうか?
これぐらいの数のほうが、和でいうところの空間というか、”間”の美学という感じで、品のある、節操のある盛り付け、という感じがする。(一緒盛りだと、ギチギチ詰まってる感じだよね。)
食べてみると、本当に驚くほどシャリ小さめ。口の中に入れたらあっという間という感じで、鮨自体かなり小ぶり。美味しいことはもちろんだけれど、空腹を満たすという類のものではありませんね。
体育会系のガッツリお寿司とは極致にあるような芸術品と言っていい。
続いて、残りの分もやってきた。
美しいねぇ。美味しゅうございました。
デザートは、久兵衛自家製の桜餅。自家製ですと!(^^)
今回は、つぶやきだけで日記にはしない予定だったのだが、高級江戸前鮨 銀座久兵衛を再訪し、その相変わらず高級な佇まい、でありながら決してお高くない居心地のよさに、いたく感銘し、新たな発見もあったので、やはりここだけは日記に残しておこうと思い、筆を執ることにした。
自分自身、久兵衛を訪問するのは、これで3回目。
久兵衛といえば、江戸前鮨では名店中の名店で、1936年銀座に創業し、陶芸家であり食通としても名高い北大路魯山人など文化人、政財界の食通が足繁く通った老舗。
東京だけでもお寿司屋さんは、星の数ほどあるかもしれないが、自分の中では、日本一のお鮨の名店さんと確信している。
銀座本店、銀座新館、ホテルオークラ東京店、京王プラザホテル店、ホテルニューオータニ店 本館、ホテルニューオータニ タワー店、帝国ホテル大阪店と、全国に7店舗展開と、老舗の名店にしては、勢いのいい話だ。
自分は、やっぱり行くなら銀座本店に拘りたい。
ネタの仕込み、下ごしらえふくめ、あまたの時間を要し、まさに芸術品といっていい究極の寿司が久兵衛なのだと思う。
銀座本店のお店の門構えは、とても地味で、思わず気づかずに通り過ぎてしまうくらい。
最初に訪問したときは、はじめてだったので、この本店のカウンターにて、2貫づついただく、というまさに久兵衛スタイル。
王道を楽しんだ。
問題だったのは、2回目の訪問。このときも幸運にも本店のカウンターをとれて、そこでこともあろうか、久兵衛さんに大皿に一緒盛りという大道芸をやらせるという大胆なことを試みたのであった。(笑)
その目的は、お寿司って一緒盛りのほうが写真を撮ったときに美しい、と思っていて、当時いろいろなお店の一緒盛りの写真を集めていた。
さすがに天下の久兵衛さんに、恐れ多いということで、いま考えると、よくやったなぁ、度胸ある、という感じはある。
あのカウンターで、強面の職人さんたちが立って握っているときのあのピリリとした、すごい気合というか、なんとも言えない怖い空気感は、すごいものがある。今回もお座敷に行く途中、カウンターをちらっと見たら、職人さんにギョロと睨まれてすごい空気が漂っていた。そんな中で、よくそんな無茶な注文したなぁとつくづく。
お寿司というのは2貫づつ、握りたてを食べるのが本筋で、一緒盛りにしてしまうと鮮度がなくなる、と仰る。(海苔なんかベトベトになっちゃう。)
帰り際に、ご主人さんから「2回目はないよ。」と言われる始末。(笑)
そして今回が3回目である。
前回のこともあって、今回は素直にカウンターで、2貫づついただく王道スタイルで行こうと思っていた。ところが、カウンターが予約で満杯で、空いていなく、お座敷なら空いているという。
やっぱり久兵衛は超人気で、休日の土曜は、1ヶ月前から予約を入れないと希望の座席は取れないと仲居さんが言っていた。(日曜日はお休み。)カウンターが人気なのは、職人さんと粋な会話をしながら、久兵衛の鮨を堪能する、というのがひとつのステータスなんだとか。
お座敷・・・。ということは、2貫づつ、出てくる、というのはなさそうだ。
おっそうすると、ひょっとしたら大皿に一緒盛り???(笑)
仲居さんに聞いたら、いや、そういう感じでもないです。。。
う~む、ますます興味がわいてきた。新たなチャレンジ。だったら、この久兵衛でお座敷、というスタイルも経験してみよう、ということになった訳だ。
久兵衛の開店前。じつは早く来たお客さんで、予約をしていたなら、店内に入って、名前を言えば、待合室で待っていられるのだそうだ。そんな待合室の存在も知らず、ずっとお店の前で、1時間くらい友人と立って待っていた。
仲居さんや板さんのご主人たちは、みんな心配していたそうだ。(笑)
ここが、初体験の久兵衛の待合室。
数々のインテリアの置物のセンスの良さ。とても高級感があって、雰囲気ある、さすがだ。
そして待つこと数分、いよいよ開店。
3階がお座敷になっている。
ここが久兵衛のお座敷。初体験!
奇をてらうことなく、普通の装いの和室。
今回は、ご昼食ということだが、”おまかせ”を注文した。
いつものピンク色の和服に身を包んだ仲居さんの上品な言葉使い、しなやかな所作など、躾の賜物なんだな、と感心。
同じ座敷に通された人たちも一見するとそんなふつうの一般人っぽく見えるのだが、漏れ聴こえるお話声に耳を立ててみると、「海外のあそこは~だった」とか、まさにブルジョアな老後生活をしているご老人方々のようにお見受けした。久兵衛のようなところに来られるご老人方は、やはり違うのか。
友人といろいろ積もる話をしていたら、さっそく”おまかせ”にぎりが運ばれてきた。
う~む、一緒盛りではなく、かと言って、2貫づつでもない、お座敷専用ということは、こういうことだったか!結局2回に分けて、盛り付けられる。
美しい!
これは一緒盛りより、ある意味芸術的に美しいのではないだろうか?
これぐらいの数のほうが、和でいうところの空間というか、”間”の美学という感じで、品のある、節操のある盛り付け、という感じがする。(一緒盛りだと、ギチギチ詰まってる感じだよね。)
食べてみると、本当に驚くほどシャリ小さめ。口の中に入れたらあっという間という感じで、鮨自体かなり小ぶり。美味しいことはもちろんだけれど、空腹を満たすという類のものではありませんね。
体育会系のガッツリお寿司とは極致にあるような芸術品と言っていい。
続いて、残りの分もやってきた。
美しいねぇ。美味しゅうございました。
デザートは、久兵衛自家製の桜餅。自家製ですと!(^^)
これにて、0.8×福沢。
板さんと会話しながら鮨つまむ、ということに拘らなければ、別にカウンターでなくてもよくて、こういうお座敷でもいいな、と思ったのでした。
なによりもお皿に盛られるお鮨の造型が美しい、芸術品!
3回目になるこの日も本当に満足、満足。
次回、久兵衛に来るときは、どんなシチュエーションで、どんな盛りのスタイルで臨んでいるのだろうか?(笑)
いまから楽しみだ。
2017-04-12 20:39
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