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今年のクリスマスは仙台にて迎えます。 [国内音楽鑑賞旅行]

日記にするなら出発1週間前にリリースするのが普通だろう。でもこの心の奥底から湧き上がる喜びを、あと4か月も我慢して抑えることができない。それはあきらかに健康に悪い。嬉しいならいますぐ発散しないと。

仙台フィルを地元仙台で聴こう!

というのは、去年からずっと心に過っていた想いで、あとはいつ実行するか、だけの問題であった。

そして今年秋の10月の定期公演のチケットを購入したものの、他の公演とスケジュールがダブっていて、誠に残念ながら諦めた。

東北の冬は厳しいので、やはり行くなら夏の新緑の季節が1番いいだろうな~と漠然と思い、そうなると来年に繰り越しということに。誠に申し訳ない、という気持ちでいっぱいだった。

なぜ仙台フィルなのか?

これは心の奥深くある想いで、事情が複雑すぎて、正直あまりはっきり言いたくない。

でも、仙台フィルの公演を生で体験することは、どうしても自分が抑えておかないといけない運命のような気がしていた。数多あるクラシックの公演の中で、ここはどうしても抑えないといけない、という運命の公演って必ずありますよね。

自分にとって、初めて体験するオーケストラは、相手のフランチャイズで聴くのが礼儀。

そういう信念のもと、ずっと機会をうかがっていたわけだ。



仙台フィルの公演も、定期公演をはじめ、いろいろ企画されている。

どの公演に行くべきか?

やっぱり指揮者やソリストで選ぶのは仕方がないだろう。
そしてもちろん演目。


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仙台フィルは、1973年に市民オーケストラ「宮城フィルハーモニー管弦楽団」として誕生。
1983年4月から89年1月に芥川也寸志が音楽総監督として現在の礎を築き、1989年度から2005年度に外山雄三が音楽監督、2006年度から2017年度にパスカル・ヴェロが常任指揮者としてアンサンブルに磨きをかけてきた。

そして今年2018年から飯守泰次郎さんが常任指揮者に就任した。 

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飯守さんといえば、輝かしい経歴の中でも、自分はやっぱりワーグナーを始めとするドイツ音楽のレパートリーが得意、というイメージ。

やっぱり飯守さんはワーグナーだよね。

長年、バイロイト音楽祭の音楽助手を務めていて、日本に戻ってきても、その志を貫いている。
2014年から新国立劇場の芸術監督に就任。そしてつい最近、あのカタリーナー・ワーグナーの強烈な演出のベートーヴェン「フィデリオ」で新国の監督の有終の美を飾った。まさに衝撃そのものだった。(笑)

新国の芸術監督離任に際してのインタビューで、自分がすごく印象的だったのは、

「芸術監督の仕事の大変さは、やはりお金のやりくり。オペラはお金がかかるし、どれくらいのレベルの歌手を呼んでくるかに応じて、その費用、そして何年も前からそのスケジュールを抑えないといけない。そのオペラ演目をやるのに、ある限られた予算の中で、すべてを、その中でやりくりするのは、じつに大変なこと。芸術は、そういう下世話なことは気にしたくないものだが、芸術監督の立場になると、そこが大変だった。次期監督の大野和士君も、必ずそこに苦労するだろう。」

この部分だった。

痛いほどわかるこの事情。

芸術でこういうことを表に出すのは、気分が冷めちゃうというか、ある意味タブーなのかもしれないが、現実問題、現場を回していくには、そういうリアルな面も直視しないとだよね。こういう事情、痛いほどよくわかる。

自分が最近、飯守さんの指揮を直接体験したのは、ミューザ川崎での東京交響楽団の名曲全集。

客演していた。
もちろんワーグナーづくし。

特に涙が出るほど感動したのは、やはりリングの「神々の黄昏」。

ジークフリートの葬送行進曲!

一旦聴いたら、ずっと頭の中をループし続ける、あまりに強烈な旋律。
あまりに有名なライトモティーフですね。

このときの飯守&東響の格好よさは、相当シビレました。
いまでも鮮明に蘇ります。


仙台フィルを聴くなら、常任指揮者に就任したばかりの飯守泰次郎さんで聴きたい、という想いがまずあった。

そこからは消去法。

気持ちは来年の初夏と思っていたのだが、そこにハプニングが起こった。

SNSで仙台フィルの公演の告知を偶然観たのだが、今年の年末の第九で、仙台フィルが仙台で公演をやる。

その独唱ソリストの1人に東京二期会の金子美香さんが出演する、という。 

金子美香さん.jpg


金子美香さんといえば、つい先だってまでおこなれていたバイロイト音楽祭で、「ワルキューレ」でグリムゲルデ役として、「日本人歌手がバイロイト音楽祭デビュー!」ということで、一躍時の人だった。

クラシック音楽界、大変な盛り上がりで、二期会のブログや、金子さん本人、SNSで公式ページを開設、その生々しい現場実況中継。やはり嬉しいんだろうな~という感じで、自分はとても微笑ましく見ていた。

「バイロイト音楽祭に出演した日本人歌手」

これからの歌手人生を歩んでいく上で、これは大きな自分の看板になる。
人生ってなにかのきっかけでコロッといい方向に変わることがあるが、この経験は、絶対金子さんの歌手人生の大きな転機になるに違いない。

まさに時の人、旬な人だったわけだが、この仙台フィルの地元仙台での年末の第九で、これまた飯守さん指揮で、独唱ソリストとして出演する、という。

ワーグナーつながり。

なんか、自分を強烈に呼んでいるように思えた。(笑)

時来るってな感じで、いま抑えないと、このチャンスを逃したら、絶対後悔する。

神様が与えてくれたチャンスだと思い、年末のクリスマスに仙台に行くことを急遽決意した。

クリスマスに、年末最後の締めの第九を、仙台フィルで聴く。
これを今シーズンの聴き納めとする。

なんか絶好のシチュエーションのように思えた。

東北の冬は厳しいと思ったが、自分は北海道の豪雪地帯の育ち。全然大したことないだろう。
逆にクリスマスのロマンティックな雰囲気のほうがずっと勝るに違いない。

クリスマスのシーズンになると、クリスマスイルミネーションなど街全体が綺麗に飾られる。
ネットの写真を観てみると、このクリスマスの季節に、道路のアスファルトは露出した感じで、あまり雪が積もっている、という感じでもなさそう。

そして本日チケット発売日、無事チケットを確保した。

やっほぃ~!


そこで、ふたたび原点に戻ってみる。

なぜ、仙台フィルなのか?

それはずばり首席オーボエ奏者 西沢 澄博さんの勇姿を観に行くことが本当の真の目的なのだ。 

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飯守さんも金子さんも公演を選ぶ要因にしか過ぎない。
自分にとって仙台フィルを聴く目的は、西沢さんの勇姿を拝見することにあった。

なぜ?というのを説明するのは、この5~6年でいろいろ自分がお世話になって、心の支えになってきてくれた方々など、その事情が複雑すぎて、説明するのが面倒、また正直あまりはっきり言いたくもない。

西沢さんは、青森県弘前市出身。大学は上京して、東京音楽大学で学んだ。あの宮本文昭さんに師事したそうだ。とてもハンサムで若々しくて未来を託されている、まさに仙台フィルのリードオフマンなのだ。

オーボエ奏者にとって、リード作りは、自分の音色を決める、とても大切な作業。演奏現場の湿度にも影響を受け、とてもディリケートで神経質な作業だ。ご自身のSNSなどで、盛んにリード作りの投稿をしているので(笑)、”西沢さん=リード作り”のイメージがとても強い。(笑)

すべてにおいてつながっている!

どうしても彼の勇姿を観ないといけない、そういう運命なのだ。

せっかく仙台まで観に行くのだから、この公演、降り番でした、というオチはないようにお願いします。(笑)


そんな、こんな感じで、仙台に仙台フィルを聴きに行きます。

仙台は、やはり東日本大震災で被災地として大きな被害を受けた街。その復興を目指して、クラシック音楽業界も仙台フィルを応援していこうという大きなムーヴメントがあることも実際、肌で感じるところ。

仙台フィルは、SNS公式ページを拝見していても、とても若々しくて、明るいイメージですね。
とても明るい、とにかくすごくいい雰囲気。


また、仙台に音楽専用ホールを、という大きな動きもある。

現在の仙台フィルのフランチャイズは、日立システムズホール仙台・コンサートホール。
でも今回の第九の演奏会場は、ここではなく、仙台銀行ホール イズミティ21 大ホールなのだ。

とても楽しみしている。


1泊2日の強行軍なので、冬という季節柄、どこまで仙台観光できるかは、わからんが、適度に楽しんできます。

なによりもクリスマスなのが、絶対いい。

仙台に行ったら、やっぱり牛タン。
なぜ、牛タンといったら、仙台なのか、それまで、よ~く勉強しておきます。(笑)


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