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純連とすみれの真実 [グルメ]

自分はいざ勝負処を迎えるとき、いつも最悪のケースというのを想定する。
そのほうが、いざというときにショックが少ないからだ。

4~5年前から抱いていたラー博のすみれへの違和感。
高田馬場の純連も、後半から閉店に至るとき、味が明らかに落ちて違和感だった。

ラーメン屋というのは、自慢のスープの味を長年に渡って変わらず維持し続けるということがいかに難しいことなのか?を再確認させられた。

昨今のラー博のすみれが、あまりに別物なので、純連・すみれのいわゆる「純すみ系ラーメン」「村中系ラーメン」が全国に一気にブレークした1995年あたりから、ずっと夢中になって食べ続けてきた自分にとって、これは、ひょっとしたら、いまの純連・すみれの味噌ラーメンというのは、もうこんな味に変わってしまったのか?

本家本元の北海道札幌市にある本家も、もうこんな味なのか?

だとしたら、もうあの頃、美味しい、美味しいと言って通い続けてきたあの味はもう一生食べれない、この世に存在しない、ということなのか?

それはあまりに悲しすぎるよなぁ。

東京でどんなに美味しいラーメンに出会っても、いつも自分の心の中では、純連・すみれが1番という心の拠り所、いわゆるホームでもあった。


でも、もしそうだとしたら、味が変わってしまっていたならば、それはそれで、現実としてしっかり受け止めないといけない。

みなにもそのように報告しないといけない。

そしてその諸悪の根源であったすみれで、本家で、もしラー博と同じ味であったならば、おそらく厨房にいるであろう村中伸宜氏に直訴しようと思っていたのだ。

そのために当時の自分のイメージの写真をスマホに入れておいた。(笑)

そのような覚悟を決めて、臨んだのだ。

2年振りの帰省。新千歳空港から札幌に出たら、その場で、まず兄の村中教愛氏による「さっぽろ純連」に直行した。平成24年に、長男の村中教愛さんから、三代目の山岸敬典さんにお店が受け継がれたようだった。

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さっぽろ純連の本店、総本山は、札幌市の澄川にある。
純連も数多くの支店を出しているが、ここ澄川店がすべての総本山なのだ。

懐かしすぎる!(笑)


2000~2003年に大病して、会社を3年間休職した。自分の人生の最悪のときだった。
東京の家はそのままにして(家賃を払い続け)北海道の親元で療養した。

テレビを見ることぐらいしかやることのない超暇な毎日。
そのときの唯一の楽しみが、月1回、北大病院に通院した帰りに、この純連に通うことだった。

あれから、じつに18年ぶりに来店したことになる!

逆を言えば、あれから1回も来なかったというのはつれないよねぇ。
まっ高田馬場にあったからね。

この澄川本店は、思い入れがありすぎる!

お店はすごくモダンに綺麗に改築されていた。

18年ぶりに来店して、ふっと気づいたことは、ラーメン屋さんなのに、自前の専用の駐車場を持っていることにすごく新鮮味を感じてしまいました。(笑)

そうだよなぁ。地方のラーメン屋さんは、車でくることが大半だろうから、駐車場がないとね。
長年、東京のラーメン屋さんに通っていると、自前の駐車場を持っているなんてあり得ないことだ。(笑)

この点が、ものすごく新鮮に感じました。

すっかり忘れていた。

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入ってびっくり!

お店はものすごくモダンに様変わりしていたけれど、店の中に入ったら、配置、雰囲気すべて当時のそのままなのだ。あの感覚がまったく変わっていなかったので、えぇぇ~当時の面影ありすぎ!

単に、材質がモダンになっただけで、店内は当時のそのままだった!

これは自分の想像だけれど、純連の創業者の母の村中明子さんのお店は中の島から始まった。
それを直系で引き継いだのが長男の村中教愛さん。 そのときに澄川に移った。

だから澄川での代々の伝統を慮り、店内はずっとそのままの形状、配置デザインで引き継がれているんじゃないなぁとも想像するのだ。

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まずカウンター。ここが基本。奥に厨房。
自分はいつもここで食べていた。

夜遅く来たので、ガラガラに空いていた。

横からみると・・・

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厨房は当時に比べると、ちょっと奥行きが狭くなったかな?
コックはみんな若造ばかり。村中さんや山岸さんらしき人はおらず、完全に若い世代に引き継いで任しきっているという感じだった。

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そして右横には、テーブル席が。
なんか店内の配置そのままでまったく変わっていない!


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そしてこれは18年前の当時の店内にはなかった。
澄川本店の店構えの歴史の写真が飾られているのだ。

こちらは創業当時。

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そして現在。

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自分は、この真ん中にある写真の店舗のときに通っていた。
写真には平成7年当時と書いてあるから、いまから24年前。まさに1995年だ!

そして右端が現在の店舗。平成20年と書いてあるから、この店舗に変わってから11年経つんだね。


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現在の自動券売機。
さすがに品ぞろえが断トツに増えている。いろいろレパートリーを増やしていったんだね。よくネットで純連の味噌ラーメンの写真の拾い絵をすると、煮卵が入っていたりして、こんなのは邪道!純連じゃない!なんて息巻いていたけれど、それはあくまでトッピングだったんだね。当時では考えられないくらいものすごいトッピングのレパートリーが増えています。

それに辛味噌ラーメンというのもあったりする。(笑)
考えられないよね。

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純連はいつも大行列、混雑です。
結局3回も通ってしまったのだが、いつも大行列でした。


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右側の女性店員さんは、18年前から居て自分の記憶にしっかり刻み込まれていた。
配膳の女性スタッフのリーダーで、これも予想だけれど、村中さんの奥さんではないかな?と。



自分はトッピングいっさいなしの王道の味噌ラーメン大盛をオーダー。

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この運ばれてきたときに、すぐさまスープを確認。
もう観ただけですぐに味がわかる。

観た一瞬!これは自分は間違いないと思った。
もちろん良い方向にだ!

さっそく食す。

これだよ!これ!

全然変わっていない!

18年も経っているのに、当時のあの王道の味から、1mmいや0.001mmも微動だに変わっていない。まったくあの頃の味がした。

自分は心の中でやったー!

よかった!本当によかった!

表面にラードがびっしり貼ってあって熱さを逃さない。いつもアツアツだ。
そしてもうとても濃厚なあの味噌味。

森住製麺のちじれ麺が、この濃厚な味噌とよく絡む。

忘れやしない。

お世辞でもなく、自分は涙が溢れてきてしまった。
若造のコックなのに、あの伝統の味を微動だに変えずに、ずっと守り続けている。

北海道の本家は間違いなかった。
まったく変わっていなかった。
伝統の味はまさにここにあった!

自分の心は熱くなった。

もう2度と食べれないんではないか?という心配までしたのがウソみたいだ。
どうしても譲れない一線というのがあって、そこは絶対妥協したくなかったので、それがまったく自分の理想と合致していたので、文句なしなのだ。

この最初に食べた瞬間、よし!北海道にいる間に少なくとも3回は通うぞ!とそのときに誓ったのでした。(笑)

まさに衝撃だったな。

札幌からおらが街に帰るバスの中で1時間も揺られながら、ずっと口の中にその味が香ってきて、本当によかった、とず~っと興奮状態が続いていたよ。


もうこうなると全てにおいてポジテイブシンキングなんだな。

すみれも間違いないというなんか確信めいたものが心に湧いてきた。
いままでの不安はなんだったんだろう?




翌日、すみれ。
すみれの本店は、札幌の中の島にある。
ここがすみれの総本山。

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すみれは、全国区人気だから金持ち。(笑)
もう近代的でモダンなお店になっていた。
何回建て替えただろう?

自分はすみれは、どちらかというと北海道よりも東京(ラー博)で食べることの方が多かったので、純連ほどの想い入れ、愛着はなかった。

でも少なくとも、北海道中の島本店は、3回通ったとき、すべて違った建物だったような気がする。
儲かってるんだな。(笑)

親の大反対を押し切って、ラー博に出店。村中伸宜氏は純連・すみれ系味噌味を全国区人気にした立役者だ。そんなラー博の歴史といっしょに歩んできたすみれだが、そのラー博のすみれが今回の事の発端。諸悪の根源。

まさに純連以上に緊張が走った。

はたして、すみれの北海道の本家の味はどうなのか?
ラー博の事象をどのように説明したらいいのか?

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ドキドキしながら、すみれに入店。

すみれの店内は細長い。純連のような元祖&伝統の縛りがないというか自由な店内の雰囲気だ。

まずカウンター。ここが基本ですね。
混んでます。

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そして奥にテーブル席のエリアが広がるという構造だ。

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すみれの厨房もコックはみんな若造だった。村中伸宜さんらしき人はいなかった。

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すみれの自動券売機。
なんかこちらは、電子タッチパネル式ですよ。(笑)進んでる~。(^^)

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純連との比較の意味合いも兼ねて、こちらも味噌ラーメンの大盛をオーダー。

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すみれは頭がいいというか進んでいる。カウンターの手前の奥にライトがついていて、運ばれてきたラーメンを照らすんですよね。だから写真を撮ると、この手前からのライティングのおかげで、すごくラーメンが美味しそうに映えて撮れるのだ。

いわゆるインスタ映えというやつですね。

これは考えているな、と思いましたね。

これも運ばれた瞬間、スープを確認。
こちらも見た瞬間、間違いないと確信した。
もちろん良い方向。

食すと、うまい!

まさに伝統のすみれの味だ。
表面にびしっとラードが覆っていてアツアツ保持で、こちらは西山製麺のちぢれ麺が、この濃厚な味噌味によく絡んで最高に美味しい。

これも昔のすみれ、そのままの味。

あの濃厚な伝統の味は、ものの見事にすみれのほうでも、引き継がれていた。
昔とまったく微動だに変わらず。

北海道の本家は変わっていなかった!

すみれも2回通いました。


そこで・・・結論!

自分の中に溜め込んでいた大きな課題がいま解決した。

申し訳ないんだが、ここは現在のラー博のすみれさん(もうラー博卒業しましたが。)に悪者になってもらうしかない。(笑)

いまのラー博のすみれと北海道の本家とは全く別物です!

昔聞いたことがあるんだが、ラーメンの支店を遠隔地に出すとき、その命となるスープのだしは、本店から空輸で遠隔地の支店に運ぶという話を聞いたことがある。

でもいまのラー博のすみれと北海道の本家とはあまりに違い過ぎで、ラー博はその店内の中で独自にスープのだし造りをしていると思われる。その結果、似ても似つかない味になってしまった。


村中伸宜さんの監督不行き届きです。(笑)

もちろんいまのラー博のすみれが美味しいと思われる人も多いことだし、個人の好みですので、とやかく言うことではありませんが、敢えてやっぱり言わせてほしい!

ぜひ北海道の本家の味を経験してみてください。

純連、すみれの伝統の味は、まさに北海道の本店で、まったく昔と微動だに変わらない味として今なお引き継がれています。

しかも若いコックで。(笑)


純連・すみれの味噌ラーメンを食べ始めた人は、その両店にどのように味が違うかわからないと思う。どちらもすごく似ている。

だって元祖のルーツは同じ源から来ているので、似ていて当然だ。

でも自分くらい長年食べ続けていると、純連とすみれでは、似ていながらも味が全然違うように思う。それを今回の機会をいいことに確認したく、同じ日にハシゴして確認したりした。

味噌の濃厚さ、ちょっと表現が悪いけれど、いい意味での臭みというか濃厚な味噌としてのパンチ力は、純連のほうがある。純連のほうが、スープの色が黄色いのだ。自分は、やっぱり純連のほうが好きですね。

すみれのほうが表面を覆っているラードの厚さは厚い。濃厚な味噌ながらも比較的マイルドな一般人受けするような、拒否反応がないような無難な味造りをしているように思います。


でも今回の北海道の本家がまったく昔の味そのままだったのは本当によかった。
自分の中の大切なものを失わずに済んでよかったと思います。


残念なことに、いまは東京では、純連もすみれも食べることができないんですよね。

願わくば、純連のほうに、また東京カムバックで支店出してほしい!

あの味をまったく変えないで、そのまま東京にキャリーしてほしい!

また通わせていただきますよ。

・・・と思っていたら、今日びっくりしたニュースが飛び込んできた。

すみれが横浜に新しくオープンするそうだ。ずばり「すみれ横浜店(SUMIRE YOKOHAMA)」。2月にオープン予定。

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およそラーメン店のイメージとは程遠いお洒落な店内の内装空間。おそらくすみれ全店舗の中では1番お洒落かもしれない。ラー博を卒業したのはそんなことが背景にあったんだね。

でも、まさかあの味じゃないだろうな。(笑)

いや、北海道の本家の確かな味を確認したいま、この気、流れは絶対いい方向にある。
間違いないと思うよ。

随時公式HPでつみびらかにされていくと思うけれど、この告知画面を見ると、すみれプロデュースのフリースタイルバーの「BAR nob」の2号店が横浜に出来て、そのひとつのサービスとしてすみれ横浜店(SUMIRE YOKOHAMA)があるという感じのようだ。

もともとBAR nobは札幌にあって、そのバーの中ですみれのラーメンが食べられるというスタイルだったので、その延長線上が横浜で実現ということなのかもしれない。だから店内がお洒落なんだね。

ビジネス上手の村中伸宜さんらしい手広い世界ですね。

楽しみです。レポします!

あともう一言、じつは純連、すみれは醤油ラーメンもすごくコクがあって美味しい。

おススメなのです。



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真ん中が創業者のお母さんの村中明子さん。右が純連の長男の村中教愛さん。左がすみれの三男の村中伸宜さん。2014年8月に札幌で「純連・すみれ創業50周年記念祝賀パーティー」というのが開催されていたんだそうです。(笑)


さっぽろ味噌ラーメンの王様、まさに純連・すみれ万歳!!!ですね。






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