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体験!よみうり大手町ホール [コンサートホール&オペラハウス]

アンチ巨人党の方にとっては、極めて居心地の悪い空間のホールだろう。堂々と読売新聞本社の中にあるホール。よみうり大手町ホールは、今年の春にオープンしたばかりの出来たてのホヤホヤのホール。いま売出し中である。

東京に来てはじめて入った大手町の読売新聞本社。東京メトロ大手町駅の改札から、そのまま直結している。

その読売新聞社のフロントは、こんな感じ。
受付のところのパネルに、”読売新聞”とあって、その下にきちんと”GIANTS”とある。(笑)
その横のところが社内へのエントランスなのだが、自動改札みたいな感じになっていて、厳重なセキュリティ・チェックが敷かれているみたいだ。
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念のため、外に出てみて確認してみると、確かに読売新聞社。
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よみうり大手町ホールは、この本社の5Fにある。
エスカレーターで昇っていくと、途中4Fが展示コーナーみたいな感じになっていて、簡素だが、写真展や読売新聞の歴史のような感じの展示がある。

そして、その中に発見してしまった!(笑)

”よみうりショップ ”

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あいにく土日、祝日は閉店のようで、中に入ることはできなかったが、ガラス越しに中を覗くと、予想はしていたが、ジャイアンツ関連グッズいっぱい!のショップ。

ジャイアンツ選手一同の集合写真、阿部慎之助タオル、バービー人形、ジャイアンツ選手のサインボール、その他もういっぱいのジャイアンツグッズ!

さすが読売新聞社!ジャイアンツファンにとっては堪らんだろうが、アンチの方にとっては、限りなく居心地の悪い空間だろう。(笑)

このホールは、そんな雰囲気のど真ん中にある。

そしてホールのある5Fへ。

ホワイエ空間

ドリンクコーナー


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クローク


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ホール入り口


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結構、新聞社ビル自体が、最新鋭の近代ビルなので、内装が都会的ですごく洗練されてカッコいい。開場時間が来て、中に通されて、ロビーまで入る。するとこんな洗練された空間が!


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このよみうり大手町ホールというのは、クラシック専門ホールではなくて、シンポジウムやコンサート、試写会などの多目的ホールなのだ。その用途に応じて、残響を調整できたりする。映像設備としてデジタル映写機を導入するなどまさに最新鋭。驚いたことに、能舞台も設けることができ、さまざまな伝統芸能の公演も可能なのだそうだ。

さっそくホール内に潜入。

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HPの写真であらかじめ知ってはいたが、改めて見ると、その壁面の拡散デザインはすごい圧迫感を感じる。ステージの開口から放射状に広がっていく空間で、天井もうなぎのぼりにぐ〜んと高くなり、かなりの高さである。ステージからの音が客席に向かってふわっと吹き出すような構造に見える。

キャパは室内楽サイズで、500席。コンテンツも室内楽やアンサンブルなどが中心になっていくのだと思う。もちろんクラシックだけでなく、いろいろな用途の多目的ホールなので、その目的に鑑みた容積なのだろう。

今日はこのホールで、ピアノのリサイタルを聴いた。

最初に抱いた音響の印象は、ピアノの音色の線が太い!角がとれているというか、かなり柔らかな質感で、暖色系のサウンドという感じであった。自分はピアノの音色に関しては、鋭利なソリッドな感覚が好きなので、ある意味自分の好みとは違うサウンドであった。

見た目だが、壁質が木材で出来ているような気がしたので、あぁぁ確かに木独特の柔らかい響きだよなぁ、と納得する感じがあった。

響きの量はかなり豊か。強打健の連打のところになると混濁寸前になるくらい。

もう少し感覚的な表現だと、少し濡れたようなグロッシーな艶感があって、自分の座席によく音がしっかり届き、距離がすごく近く感じる。ホールの音としては絢爛の音と言える、と思う。

でも不思議なことがあって、最初丸みを帯びた柔らかな質感と思っていたのが、コンサートも終盤に差し掛かると、演奏している曲のせいもあるかもしれないけれど、だんだん鋭利的でシャープな音触に感じてくるから不思議。

ホールの響きって時間が経過すると、どんどん変わってくるのかなぁ、とも感じた。全体が木でできているなら尚更だ。

さて、コンサートは、ロシアの女性ピアニスト、ピアニスト、エカテリーナ・メチェーチナのリサイタル。

エカテリーナ・メチェーチナ

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現在モスクワ音楽院ピアノ教師。モスクワの音楽一家に生まれて、ロシアで恵まれたエリート街道を進んできたピアニスト。日本ツアーも幼少の頃に10年間も続けているというから、親近感がわく。現在は、ソリストとして活動の他、モスクワ・ヴィルトゥオーゾ、ロシア国立フィルハーモニー管弦楽団、ロシア国立管弦楽団などのソリストとしても活躍しているようだ。

大柄な美人で、鍵盤さばきもかなりの強打健で、アルゲリッチを彷彿させる。
プログラムは、オール・ロシアプログラム。

パーフェクト!完璧だった。ミスタッチも全くなく、前半、ラフマニノフ特有のメランコリックな哀愁帯びた旋律をじつに優雅につま弾いてみせたと思ったら、後半の最高の山場であるムソルグスキーの「展覧会の絵」。じつに堂々たる演奏で、最後の第10曲「英雄の門、古都キエフ」では壮大なるフィナーレを怯むことなく弾き切り、聴いているこちらが思わず震えてしまうほど圧巻であった。

じつに素晴らしいピアニスト。

機会があれば、ぜひもう一度聴いてみたい、と思う逸材だ。


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エカテリーナ・メチェーチナ ピアノ・リサイタル
2014/7/19(土)14:00〜 よみうり大手町ホール

S.ラフマニノフ  幻想的小曲集op.3
         1.悲歌(エレジー)
         2.前奏曲
         3.メロディ
         4.道化役者
         5.セレナード


S.ラフマニノフ  ピアノソナタ第2番 op.36(第2版)
         第1楽章
         第2楽章
         第3楽章

 〜休憩〜

P.チャイコフスキー 「ドゥムカ〜ロシアの原風景」


M.ムソルグスキー  「展覧会の絵」
          プロムナード
          1.グノームス
          2.古城
          3.テュイルリ(遊びの後の子供たちの喧嘩)
          4.ヴィドウォ(牛車)
          5.殻を付けた雛のバレエ
          6.ザムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ
          7.リモージュ、市場(大ニュース)
          8.カタコンブ(ローマの墓地)
          9.ニワトリの足の上に建つ小屋(バーバ・ヤガー)
          10.英雄の門、古都キエフ

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naskor

ノンノンさん今晩は。突然にmixiを止めてしまって申し訳ありません。オフ会や何やらで疲れてしまいました。口を開けば機器の自慢話ばかりでアルバムのことや演奏の事を話たいのですが、ほんの数人しか話がわかってもらえません。楽しみにしている趣味の世界で嫌な思いはしたくありませんものね。ノンノンさんに紹介して頂くCDを楽しみにしていますので、これからも宜しくお願い致します。
by naskor (2014-07-23 21:16) 

ノンノン

naskorさん、きっかけとなったいきさつ伺いました。まぁあの方はねぇ、所詮クラシックはムリですよ。まったくわかっていませんから。それにしてもそれがきっかけで他の人との交流も断ってしまうのが勿体ないと思いました。でもSNS疲れというのもあるかもしれませんね。もし復活してきたらぜひまた戻ってきてください。お待ちしております。それまではこちらのブログでご覧になってください。もちろん自我流ですが、どんどん推薦盤のレビューもしていきたいと思っております。
by ノンノン (2014-07-24 22:08) 

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