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武満徹 「秋庭歌一具」 伶楽舎 [ディスク・レビュー]

去年は父のご逝去のおかげで、年に4回も北海道に帰省してしまったので、年末年始は東京で1人で過ごした。幸いにも年末年始に、オーディオの友人が3人も拙宅を訪問してくれて、オーディオオフ会を楽しんだ。北海道に帰省しても、普段実家ではやることもなく、暇こいていることを考えると、こうやって趣味のオーディオで友人と緊張溢れる毎日を過ごせたことを考えると、充実していた年末年始だったといえるだろう。

その拙宅オフ会で、大切なのは、オフ会でかけるソフト選び。

常日頃、自分がこれは優秀録音だと思うソフトに出会える、そういう日頃の努力がこういうときに実を結ぶ。

SACDのサラウンド音源は、普段購入していて聴いているので、これは比較的に簡単に決まってしまう。

問題は、2.0chソフトだ。

サラウンド音源を聴いていて、その後に、2.0chソフトを聴くと、そのあまりの情報量がガクっと落ちてしまうのが悲惨で、普段2.0chソフトを聴こう、買おう、再生しようとしないでいたのが、こういうときに困ったりするものだ。

一応オフ会のマナーというか、しきたりとしては、オープニングは2.0chソフトでずっと再生していき、その後にサラウンド音源を再生するという順番が多い。

だから今回のオフ会も、冒頭にかける2.0chソフトで優秀録音なものを探すのに、時間の制約もあって苦労した。

その中で偶然というか、自分の持っている中で、ずっと前から2.0ソフトとしては自分的には非常にいい録音だと思っていたのが、これ。




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武満徹 『秋庭歌一具』伶楽舎 

(すみません、これはハイブリッドでないので、通常のCDプレーヤーでは再生できないようです。
 通常のCD盤もあります。)

 
武満さんの曲は、和楽器の導入などによって、いわゆる聴いていて、バキバキ感というか、ゾクっと来るような恐怖感を聴いている者に与えるような、そんな雰囲気を出すように再生するのがオーディオ的なツボ。

武満さんの曲は音色の数が少ない割に、音の立ち上がりなどが急峻で、非常に鋭利な感覚が特徴。

録音レベルがかなり小さいので、相当ボリュームを上げる必要があるのだが、特に和太鼓のスコーンと鳴る音が拙宅のマンション環境で響くらしく年末から今日にかけて、なんとこのソフトをかけるだけで、4回も大家さんから注意を受けてしまった!(赤信号(>_<))

このソフトの驚きなのは、2.0ソフトの割に、再生される空間がすごい広いことだ。

和太鼓のスコーンとなる音から、他の和楽器のボロンという音色などが、両スピーカーの周りの空間のいろいろなところからポッポッと現れて、聴こえてくるのがじつに不思議。このような音の出方をするソフトを聴いたのははじめて。こういう音を出方をするということは、じつに空間がよく録音されていて、再生空間においても、その空間が十二分に再生できているからだと思う。(自慢?(笑))

音(音像)がじつにピンと立っていて、すごく尖っていて、オーディオファンの心をつかむような優秀録音だ。音像定位の確認にもいいソフトかも。

やはり自分は、2.0ch再生においても空間を感じれるような立体的に音が鳴る録音が好きだ。

オンマイクな平面的なサウンドにあまり魅力を感じない。

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