体験!京都コンサートホール [国内音楽鑑賞旅行]
京都市交響楽団のホームグランドである京都コンサートホールを初体験してきた。
JR京都駅から地下鉄烏山線で、北山駅下車。所要時間30分もしないうちにホールにたどり着く。
自分は、2日とも午前中観光で遠方に出ていたので、そこから、また京都駅に戻るのが大変だったので結局両日とも観光先から直接タクシーだったりした。(笑)
京都コンサートホールは、京都市の世界文化自由都市宣言の理念を具現化するとともに、平安建都1200年を記念して建設された音楽施設で、1995年にオープンした。
京都コンサートホール
ホール前は、かなり広い広場になっている。
そして写真の立方体の建物がいわゆるフロント空間で、実際のホールは写真左に少し写っている円形の建物のさらに先の上階にあるといったらいいだろうか?
入ったところのフロント空間。
そこを突き抜けると、円形のこのような素敵な空間が現れる。
なにかアート的な素敵な空間にデザインされていて、かなり芸術的な雰囲気。
じつは、ここは通路がらせん状になっていて、ぐるぐると周囲を回りながら上に昇っていくのだ。
ホールの入り口は、この上のほうにある。
そして、このらせん状の通路を歩いていると、その壁の側壁には、なんと、このホールの過去の首席指揮者、客演指揮者、そして、このホールに出演した往年の演奏家や歌手たちのパネルが飾られているのだ。
現在の首席指揮者の広上淳一さんを始め、小澤征爾さん、ムーティ、メータ、仲道郁代さん、そして、グルヴェローヴァも!じつに蒼々たるメンバーのパネルがかけられている。
大ホールと小ホールがある。
今回は大ホールなので、入り口から中のホワイエ空間を臨むと、こんな空間が現れる。
そして、ホールに潜入。
あれ?オルガンが右に寄ってる。。。(笑)
正面の面構えが、左右非対称で、とてもユニーク。
でもアシンメトリーなのは、この面構えの部分だけで、ステージから後方に至っては、きっちりと左右対称。
ホール形状は、拡張型シューボックス。
ステージ背面の座席、側壁の上階や、後方の上階などに座席が申し訳なさそうなレベルで存在して、きっちり厳密なシューボックスというより、いわゆる拡張型。(横浜みなとみらいホールのような感じです。)
キャパは1839席。かなり容積的につつましやかな感じで、音響的にもかなり良さそうな印象を受けた。1階メインフロアは後方にいくにつれて緩やかなスロープ傾斜がある。このメインフロアはサイドバルコニーによる被りがなくて、拡張型とはいえ、結構シューボックスに近い理想の音響になるような配慮が見受けられた。
肝心の音響なのだが、これがじつに素晴らしい!
ものすごいライブ!
自分は最前列および3列目という超かぶりつきであったにもかかわらず、ものすごく響きが豊富で、響きに囲まれているかのような感覚になった。京響はものすごく弦が秀逸で、音が分厚くて、重心も低い。かなりの音の迫力が自分に襲い掛かってきた。
腹にズシンと響いてくる、という感じだろうか。
直接音主体で、響きが感じづらいかぶりつきの席でも、このように感じるのだから、すごいな、と思ったところだ。
やはり容積が小さくて、シューボックスだと原理的に音が濃い、というかロスするところも少ないので、このように聴こえるのも当然なのかな、と感じた。
いろいろ周りを見回してみると、特に高音域の拡散を狙った仕掛けが随所にあるのが即座にわかった。
まず驚いたのは、この天井に張り巡らされている拡散の仕掛け。
斜めに切断された2000個(らしい)の立方体がこのように天井の中心全面を覆っているのだ!
これは、かなり強烈な拡散の仕掛け。
なにか天井からいっせいに高域の煌びやかな響きが降り注いでくるような感じがするのは、この仕掛けによるものだろう。ウィーン楽友協会の天井の張り巡らされている華麗な天井画の凹凸と同じ役割・効果ですね。
あと、メインフロアと第1バルコニーのコンクリート側壁にも、人工木材が接着されていて、このパネルの表面には、人工木材の木片がランダムな間隔で固定されているのだ。
波長の長い低域のコントロールは、ほぼホールの寸法比で決まってくるものに対し、波長の短い中域から高域にかけてのコントロールは、このように側壁や天井に凹凸を作って拡散させることで実現するというのが大体コンサートホール設計の常套手段ですね。
スペックによると、満席時の中音残響時間は2.0秒。
まさに響きのいいホールの前提条件である残響時間2.0秒。
ヨーロッパの優秀な音響といわれるホールを片っ端から測定していったら不思議と、どのホールも残響時間2.0秒だった、というミステリーな話を聞いたことがあるが、まさにその神の値である”2.0秒 ”。
どうりで音響がいいホールに聴こえるはずだ。
とにかく音が濃くて、響きが豊富なホールと感じて(大音量を出せる京響の力もありますが。)、素晴らしいホールという印象であった。
ご覧のように、この京都コンサートホールでは、「京都の秋 音楽祭」ということで、この芸術の秋に、たくさんの魅力的なコンサートが開かれる模様である。ダニエル・ハーディング率いるパリ管弦楽団の凱旋ツアー、そして、諏訪内晶子さんをソリスト独奏に迎え、ブロムシュテット指揮によるバンベルグ交響楽団演奏会などなど。
JR京都駅から地下鉄烏山線で、北山駅下車。所要時間30分もしないうちにホールにたどり着く。
自分は、2日とも午前中観光で遠方に出ていたので、そこから、また京都駅に戻るのが大変だったので結局両日とも観光先から直接タクシーだったりした。(笑)
京都コンサートホールは、京都市の世界文化自由都市宣言の理念を具現化するとともに、平安建都1200年を記念して建設された音楽施設で、1995年にオープンした。
京都コンサートホール
ホール前は、かなり広い広場になっている。
そして写真の立方体の建物がいわゆるフロント空間で、実際のホールは写真左に少し写っている円形の建物のさらに先の上階にあるといったらいいだろうか?
入ったところのフロント空間。
そこを突き抜けると、円形のこのような素敵な空間が現れる。
なにかアート的な素敵な空間にデザインされていて、かなり芸術的な雰囲気。
じつは、ここは通路がらせん状になっていて、ぐるぐると周囲を回りながら上に昇っていくのだ。
ホールの入り口は、この上のほうにある。
そして、このらせん状の通路を歩いていると、その壁の側壁には、なんと、このホールの過去の首席指揮者、客演指揮者、そして、このホールに出演した往年の演奏家や歌手たちのパネルが飾られているのだ。
現在の首席指揮者の広上淳一さんを始め、小澤征爾さん、ムーティ、メータ、仲道郁代さん、そして、グルヴェローヴァも!じつに蒼々たるメンバーのパネルがかけられている。
大ホールと小ホールがある。
今回は大ホールなので、入り口から中のホワイエ空間を臨むと、こんな空間が現れる。
そして、ホールに潜入。
あれ?オルガンが右に寄ってる。。。(笑)
正面の面構えが、左右非対称で、とてもユニーク。
でもアシンメトリーなのは、この面構えの部分だけで、ステージから後方に至っては、きっちりと左右対称。
ホール形状は、拡張型シューボックス。
ステージ背面の座席、側壁の上階や、後方の上階などに座席が申し訳なさそうなレベルで存在して、きっちり厳密なシューボックスというより、いわゆる拡張型。(横浜みなとみらいホールのような感じです。)
キャパは1839席。かなり容積的につつましやかな感じで、音響的にもかなり良さそうな印象を受けた。1階メインフロアは後方にいくにつれて緩やかなスロープ傾斜がある。このメインフロアはサイドバルコニーによる被りがなくて、拡張型とはいえ、結構シューボックスに近い理想の音響になるような配慮が見受けられた。
肝心の音響なのだが、これがじつに素晴らしい!
ものすごいライブ!
自分は最前列および3列目という超かぶりつきであったにもかかわらず、ものすごく響きが豊富で、響きに囲まれているかのような感覚になった。京響はものすごく弦が秀逸で、音が分厚くて、重心も低い。かなりの音の迫力が自分に襲い掛かってきた。
腹にズシンと響いてくる、という感じだろうか。
直接音主体で、響きが感じづらいかぶりつきの席でも、このように感じるのだから、すごいな、と思ったところだ。
やはり容積が小さくて、シューボックスだと原理的に音が濃い、というかロスするところも少ないので、このように聴こえるのも当然なのかな、と感じた。
いろいろ周りを見回してみると、特に高音域の拡散を狙った仕掛けが随所にあるのが即座にわかった。
まず驚いたのは、この天井に張り巡らされている拡散の仕掛け。
斜めに切断された2000個(らしい)の立方体がこのように天井の中心全面を覆っているのだ!
これは、かなり強烈な拡散の仕掛け。
なにか天井からいっせいに高域の煌びやかな響きが降り注いでくるような感じがするのは、この仕掛けによるものだろう。ウィーン楽友協会の天井の張り巡らされている華麗な天井画の凹凸と同じ役割・効果ですね。
あと、メインフロアと第1バルコニーのコンクリート側壁にも、人工木材が接着されていて、このパネルの表面には、人工木材の木片がランダムな間隔で固定されているのだ。
波長の長い低域のコントロールは、ほぼホールの寸法比で決まってくるものに対し、波長の短い中域から高域にかけてのコントロールは、このように側壁や天井に凹凸を作って拡散させることで実現するというのが大体コンサートホール設計の常套手段ですね。
スペックによると、満席時の中音残響時間は2.0秒。
まさに響きのいいホールの前提条件である残響時間2.0秒。
ヨーロッパの優秀な音響といわれるホールを片っ端から測定していったら不思議と、どのホールも残響時間2.0秒だった、というミステリーな話を聞いたことがあるが、まさにその神の値である”2.0秒 ”。
どうりで音響がいいホールに聴こえるはずだ。
とにかく音が濃くて、響きが豊富なホールと感じて(大音量を出せる京響の力もありますが。)、素晴らしいホールという印象であった。
ご覧のように、この京都コンサートホールでは、「京都の秋 音楽祭」ということで、この芸術の秋に、たくさんの魅力的なコンサートが開かれる模様である。ダニエル・ハーディング率いるパリ管弦楽団の凱旋ツアー、そして、諏訪内晶子さんをソリスト独奏に迎え、ブロムシュテット指揮によるバンベルグ交響楽団演奏会などなど。
自分も11月下旬の紅葉真っ盛りに、このホールを再訪する予定。
素晴らしいホールであることがわかったので、次回は緊張せずに安心して聴けそうだ。(笑)
2016-09-29 20:39
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