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ソリストと指揮者との運命の絆 [クラシック雑感]

昨日、そして今日とウィーン楽友協会で、アルゲリッチがウィーンフィルと初の共演を果たし、話題になっている。

アルゲリッチほどのピアノ界の巨星、大御所が、ウィーンフィル(そしてウィーン楽友協会も?)と初共演ということ自体、なんか信じられないというか、えーそうだったの?とみんな信じられないと言う巷の評判。

指揮はバレンボイム。リストのピアノ協奏曲を披露したそうだ。

ウィーンフィル相手に、さらにこのビッグな顔ぶれで、チケットは高騰して20万とか、信じられない闇の取引もあったらしい。

アルゲリッチは、日本でも小澤さんと水戸室とで夢のようなコラボを果たしたばかり。なんか、夢の共演づいていますね。

自分は、アルゲリッチの生粋の大ファンだし、クラシックピアノとしての入門も彼女だったので、このニュースは取り分け感無量の一言に尽きる。

去年自分は、バレンボイム&アルゲリッチの共演を、イギリスの夏の音楽祭、BBC Promsで体験でき、自分の一生の想い出に刻み込んだ。

まさに一期一会の体験とはこのこと。

ウィーンでの饗宴の様子。FBから写真をお借りする。
まさに花の饗宴という感じで、華やかさいっぱい。自分のことのように嬉しい。

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ここで、やっぱり考えさせられるのは、ソリストにとって、自分の演奏家人生の中で、こういうチャンスをモノにできるというのは、やはり指揮者からの信頼、運命のような絆があって、はじめて実現できることなんだろうな、と思うこと。

これってクラシックを嗜む人であれば、当たり前の常識みたいなことかもしれないけれど、敢えて、ここで取り上げてみる。

1941年生まれのアルゲリッチと1942年生まれのバレンボイムは2人ともブエノスアイレス出身。ともに幼少より才能を発揮し、瞬く間に世界的スターとなり、現在まで常に第一線を走ってきた本物の大家。

お互い心の通い合った大物パートナー同士。

過去何度もそのビッグカップルで共演をして話題をさらってきた。

今回のアルゲリッチのウィーンフィルとの初共演が実現できたのも、指揮者がバレンボイムだから、というのは誰もが必然で自明なこと。

バレンボイムが彼女の演奏家人生の中でそのような大きなプレゼントをしたかったことは、十分に慮れる。

人との出会い、運命の絆って、自分で意識しても実現できることではなくて、こればかりは本当に天からの授かりものというか、運命としかいいようがない。



でもその裏には、じつはビッグマネーが動いているとか、ビジネスが動いているのは、当然のことだけど、そのことを深く言及したら、下衆で、ダークなイメージがつきまとうので、ここではやめときましょうね。(笑)

古い話で恐縮だが、カラヤンが手兵ベルリンフィルでコンチェルトを録音するとき、または演奏会を開くときは、ピアノはワイセンベルグ、ヴァイオリンはムターとか、ある意味決まっていた。そこにはカラヤンが認めたソリストという大きな名誉、使命みたいなものがあった。

アバド時代になって、ピアノではポリーニやアルゲリッチが盟友として待遇され、数多くの録音や演奏会を開いた。

ラトル以降新しい時代になって、それこそ、ソリストは多彩になった気はするけれど、でもそこには、そのときに客演する指揮者と所縁の深いソリストが選ばれるという方程式は崩れていないと思う。

指揮者もソリストもお互いあ・うんの呼吸が合う、お互いをよく知り尽くした仲でやりたい、というのは、当然あることですよね。

演奏家は、如何に多くの指揮者と知り合って、そういう運命の相手を見つけることができるか?

厳しい世界だ。

我がアラベラさんは?と言ったら、それこそ母国のドイツを中心にいろいろワールドワイドにツアーを廻って、いろいろな指揮者とペアを組んでいるが、大舞台のチャンスとなると、彼女の場合は、やはりヤノフスキかな、と思うんですよね。

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ヤノフスキは、ベルリンフィルに時々客演しているみたいだから、ぜひ彼女を呼んでほしい。(笑)

ウィーンフィルとヤノフスキというのは、あまり結びつかない気がするけど、まぁこれは難しいかなー。まっいろいろ妄想するのでした。。。

いずれにせよ、人間誰でも社会生活をする上で人との出会いが運命を決めることは、自明なことだけれど、それはクラシックの世界でも十分当て嵌まることなのだ、と実感したわけです。






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