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人生初めての楽屋口出待ち [雑感]

クラシック鑑賞人生において、いやその前のロック人生においても、楽屋口で出待ちするという行為は、プライドが許さないというか、抵抗感があるというか、自分で進んでやることは、まずなかった。

今回のグルベローヴァさまのリサイタルも当初は、そんなことはまったく頭になかった。
でも今回は日本最後のリサイタル、永遠のお別れだ。

当然日記を書くことは必須。

そうなるとやっぱり自分の日記で、写真がないのはあまりに寂しい。
かといって掲示板やホール空間ではあまりに味気ない。

やっぱりグルベローヴァさまが映っている写真がほしい。

でもいまや国内でカーテンコール撮影をするほどの勇気や精神力もなし。(笑)
残されたチャンスは、サイン会だ。最後のお別れだから、きっとやるに違いない。

そんな淡い期待を抱いて、リート・リサイタルを聴きにミューザ川崎へ出向いた。

さっそくレセプショニストの女性に聞いてみた。

そうするとサイン会は残念ながら、やりませんが、楽屋口で出待ちすると会えると思います、という回答だった。

楽屋口出待ち!!!

まったく想像だにしていなかったアイデア。
そうか!楽屋口で待っていれば、私服のグルベローヴァさまに会えるし、そういう貴重な写真が撮れるに違いない。

自分にとって初めての経験。
あれほどミーハーな感覚が嫌だったのに、まったく素直に受け入れた。(笑)
逆を言えば、私服姿のグルベローヴァさまを拝見できるので、かえってナイス・アイデアだ。

しかも確実に写真が撮れること間違いなしだ。
カーテンコールのように失敗する確率が多いリスクはない。

ミューザ川崎の楽屋口ってどこにあるの?
これは意表を突く迷路だった。

チケットセンターの右横の交流室の中に入っていって、トイレのある方向にまっすぐ突き抜ける。
かなり歩く。遠いところにある。


DSC03361.JPG

                                                   

こんなところに楽屋出口があるって、どれくらいの人が知っているのだろう?
一緒に行列に並んでいた人も口々にみんな同じことを言っていた。
知る人ぞ知る、という感じで、案の定、並んでいた行列は極めて少人数だった。

ここを通って、そしてエレベーターで地下に行って、そこの駐車場の車で帰路につく。
その駐車場前でも囲まれるらしい。

実際行ってみると、写真のようにサイン会をするようなテーブルがあった。
並んでいた行列の人々も、手にCDやサイン色紙など、もうサインしてもらうことやる気満々だ。

自分はまったく用意していなかったので、仕方ないので今日のパンフレットにサインしてもらおうと考えた。

着替えをして帰路の準備などで、かなり時間がかかるので、その間、行列で並んでいる人たちの世間話が否が応でも聞こえてしまう。

先だっての大阪なのか、数年前のサントリーのことなのかわからないけれど、サインの行列で並んでいるところに、グルさま自らプロマイド配ったりするもんだから(笑)、大パニックになって大変だったらしい。

グルさまらしいです。


そうすると係員の女性の方が、今日は疲れているのでサイン会はゴメンナサイ、ということで、急遽ここを通ったときにみんなに挨拶だけ、ということになった。

でもそのほうが写真が撮りやすいので助かった。(笑) サイン会だと顔を上げる瞬間を狙わないといけなく難しい。

ピアニスト(指揮者でもある)のペーター・ヴァレントヴィッチ、そして数人のガードマンに囲まれて、グルさまやってきた。

少人数にも関わらず、かなり半狂乱状態になった。

グルさまは、最終日のサントリーでもそうだったが、私服は原色系のVividなカラーを好む。

かなりお洒落です。

歓声で半狂乱の渦の中で、必死にシャッターを押す。

グルさまは予想だにしないくらい小柄な人だった。

ステージであれだけ大スターのオーラー放ちまくりですごく大きく見えるのだが、実際は、すごい小さい。みんなと握手。自分も握手してもらったが、手も小さかった。

一生の想い出だ。

あっという間に通り過ぎた。

隣に居た外国人の女性に、「いい写真撮れた?」と聞かれたので、実際のデジカメの連続写真を見せたら、親指立てて、「OH~Good!」(笑)

嵐が過ぎ去って、そこに、なにか訳ありげな初老の女性の方が、本当の最終でのサントリーでは、きちんとプロマイドを配りますから、というようなことを言う。

この人誰なんだろう?
いかにもグルさまの予定を詳しく知っているようで、なんか訳ありげだ。

サントリーの最終日のときに、閃いたのだが、じつはグルベローヴァさまのオフィシャルブログというものはないのだが、非公式のグルベローヴァ日程表というのがあって、非公式なんだけれど、かなり精度がよくて、グルさまファンの中では常識になっている。

自分の予想だけれどこの初老の女性や数人の取り巻きの方たちは、グルベローヴァ後援会の日本支部の方たちなんだろう、と思う。

あるいは、ここ3年間のグルさま来日公演の招聘元となったコンサートドアーズのスタッフとか?招聘元がそんなことしないか?(笑)

サントリーでの最終日のお見送りについても、このスタッフによる劇的な用意がなされていた。


サントリーホールの楽屋出口は、もう誰もが知っているのだろう。多くの友人が出待ちしている投稿写真を何回も見たことがあるので、みんなが知っている世間の常識なんだろう。自分は知らないが。(笑)

ダメ元でレセプショニストの女性に聞いたら、最終日でもサイン会の予定はない、という。

今日も楽屋口出待ちでのショットを期待するしかない。
でも世間の常識だし、今日は本当の意味で最後のお別れだから、たくさんのファンがかけつけること間違いなしだ。

サントリーの楽屋出口は、エントランスの左側に地下に降りていく階段があるのだ。
ちょうどポスター掲示板のすぐ後ろ側に位置する。


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そこからは、あとは迷うことなく、楽屋口という行先掲示板もあり、そのまま行く通り。

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そうすると目の前に駐車場が広がる。

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その駐車場の行く着く先にあるのだ。サントリーの楽屋口。
こんなところにあったのかぁぁあああ!(笑)

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その出口のすぐそばにワゴン車が止まっている。
グルさまはこの車で帰路につく。
出口とワゴン車の間は、わずかな短距離。
このわずかな距離ですべての決着をつけないといけない。

DSC03405.JPG



ふっと自分の後ろを見てみると、ぎょぎょ!予想通り大行列ができている。
これは大変なパニックになることは予想できた。

逆に言えば、グルさまは、このわずかな距離を移動するだけなのに、後ろに並んでいるこれだけの行列の人はどうするのかな?とも思った。


DSC03407.JPG

あのスタッフたちは、このサントリーにも現れた。
まずはグルさま特製うちわをみんなに配っていた。
後ろには、Danke Edita!(ありがとう、エディタ!)とプリントされている。

DSC03410.JPG



これは、グルさまが出口に現れたら、みんなでこのうちわを振ってさようならをしようということらしい。これは写真を撮影するうえで、すごく邪魔だった。(笑)

そして星印の形をした紙吹雪も用意された。
これも一斉に降らせようというのだろう。

みんな口々に言っていた。
これ、降らせたあとに、後片付けどうするんだよ?(笑)みんなで掃除?

予想通り、グルさまが現れた瞬間、大パニックとなった。
こんな短い通路にこれだけの大勢が一気にかけ寄った。
うちわと紙吹雪がいっせいに空を舞い、金切り声の大歓声。

写真撮影、不可能。(笑)
報道カメラマンみたいに、カメラを空に上げて覗き込むように映す感じ。

グルさまは、すぐにワゴン車には乗らずに、みんなにお礼を言ったり、サインをしたりで十分にファンを喜ばせた。

いったんワゴン車に乗った後に、また降りて、入り口に戻ったりで何回も往復していた。
もうもみくちゃです。

ちょっと異様な雰囲気だったな。

自分も結局この日だけで95枚の写真を撮った勘定だが、97%以上がブレたり、表情が強張っていて使えなかったりで、結局いいショットは撮れなかった。

何分くらいのショーだったろうか・・・。
グルさまの車がその場を離れて、嵐は過ぎ去った。

その後、はい、並んでください~。プロマイドを配ります~、というスタッフの声。
枚数に限度があるが、自分はありつけた。


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約束通りのプロマイド、ゲット!
このプロマイドの下の方に、グルさまの直筆のサインが書かれているのだ。

本物だ。

Edita Grubelova 2018

とYear付の証明入りだ。

要は、サイン会をやらない代わりに、このプロマイドに事前にサインをして、それを配る、ということなのだろう。

そのほうが、グルさまの体力的にもいいかもね。

グルさまの常套手段なのかもしれない。

こうやって、グルベローヴァさまへの最後のお見送りが感動のうちに終わった。

楽屋口出待ちという行為に、ちょっと軽蔑的な考えも持っていた自分だが、グルベローヴァさまの日本最後にかこつけて、やってみたら結構楽しかった。(笑)

これから頻繁にやるかも?(^^;;






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