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鎌倉紅谷 [雑感]

鎌倉紅谷の存在を知ったのは、数か月前だったか、アマゾンなどのネット販売で、彼らの代表的な商品である「クルミっ子」というお菓子が、とんでもない値段に高騰になっていて、いわゆる転売なのではないか?という疑いもあって一躍ニュースになったことだった。

なんでも、1000円くらいのお菓子「クルミっ子」が5000円とか、2500円くらいのお菓子「クルミっ子」が8000円とか、そんな値段でネット販売されていた。

これはおかしい!ということで話題になったのだ。(笑)

それまでまったく存在を知らなかったので、このことで、鎌倉紅谷の存在を知った。
鎌倉マイブームの自分としては、これはぜひこのクルミっ子を食べてみないといけないなぁと思い、値段が正常に下がるのを待って、ネットで買ってみた。

本当に小粒なお菓子で、そのときは正直こんなものかな?
食べてみても、なんかとりわけ日記にするほどのインパクトもなく、少々がっかりした、という感じだった。

あれから数か月経って、ふたたび鎌倉紅谷が自分の前に現れた。
彼らは、鶴岡八幡宮前の本店のほかに6店舗のお店をもつ大きな組織なのだが、その八幡宮前 本店が10月20日にリニューアルオープンになるというのだ。

SNSで偶然見たのだが、その新しいお店の店構えがすごく洗練されていて、とてもお洒落。建物の色使いとか、自分の感性にビビッと来る感じで、これはぜひ行ってみたいと思ったのだ。

さらに八幡宮前 本店の2Fには、おそらく鎌倉紅谷のお店としては、初と思われる、クルミっ子専用のカフェ「Salon de Kurumicco(サロン・デ・クルミッ子)」がオープンになった。

そのカフェの内装がとてもお洒落。そしてそのカフェのメニューがじつにカラフルで、芸術品ともいえる美しい品々。これは、すべてにおいて、自分の感性に合う感じで、これはぜひ取材に訪れて日記にしたいなぁと思ったのだった。

これが事の顛末。

ここで、鎌倉紅谷について、その歴史とこだわり、商品などふくめ、ちょっと紹介してみよう。

鎌倉紅谷 公式HPより

https://www.beniya-ajisai.co.jp/


鎌倉紅谷の歴史は、神楽坂から始まった。

戦前、東京・神楽坂に山手一といわれた和菓子舗紅谷があった。戦後、腕利きの職人たちは、その看板を背負って全国各地で新たな紅谷を開いたのだった。のちに有井弘臣と共に鎌倉紅谷を創業することになる有井鉄男も、その中の一人であった。

昭和二十九年十月、鎌倉市雪ノ下十二番四号の北条泰時小町邸跡地に二人は力を併せて菓子処紅屋を創業し、同三十一年一月には合資会社紅谷となり現在に至る。



ずばり鎌倉紅谷は、いわゆる和菓子屋さん。鎌倉土産として有名なクルミっ子をはじめ、たくさんの代表作品がある。

「いい国つくろう(1192年)鎌倉幕府」を文字って、「いい菓子つくろう鎌倉紅谷」をスローガンに、和の品格の中に洋の華やかさをもち、なにより古都鎌倉らしさを感じさせるそんな鎌倉を代表するお菓子を作っているお店なのだ。

すべて職人の手仕事による、まさに創作和菓子の世界。
そこが素晴らしいところかな。

その鎌倉紅谷を代表するお菓子を紹介。

クルミっ子 


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まさに鎌倉紅谷の顔ともいえる代表作品。鎌倉土産のお菓子としても有名だ。
キャラメル、クルミ、生地、職人の手仕事。
すべてが揃った普遍の定番中の定番。

自家製キャラメルにクルミをぎっしり詰め込んで、バターの生地で挟み込む。
三つの素材が組み合わさって、贅沢なおいしさに仕上がり。

鎌倉紅谷の定番にして超のつく人気商品、それが“クルミッ子”だ。

たしかな甘さを感じながら、くどくない仕立て。絶妙なキャラメルとクルミの配合に加え、しっかりとした生地が全体のバランスを整える。

はじめて食べたときは、あまりインパクトがないと思ったが、いま改めて食べてみると、キャラメルの味が強烈な甘みでコクがあって、これがこのお菓子のすべてを支配していますね。
それにクルミの味、バターの生地が相まって絶妙な食感。

香ばしいというか美味しいです。
結構濃くて旨みが凝縮された感じのお菓子です。

改めて食べてみたら、ようやくその素晴らしさ、美味しさが理解できた。
やっぱりものごとというのは愛情をもって接しないとその真理は見えてこないね。 

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このクルミっ子には、ロゴマークがあるのだ。
レトロなリスの絵。この絵が好き!可愛い!という方も、けっこういらっしゃるそう。
なぜリスかと言えば、鎌倉にはリスが多いこと、クルミはリスの好物であること、などが由来だそうだ。

このリスのマークは、このあとで紹介する八幡宮前 本店の店内で驚きのしかけがあるのだ。(笑)

そのほか、あじさい、鎌倉だより、鎌倉の鐘、はちまんじゅう、アップルフィーユなど、まさに鎌倉紅谷の職人たちによる創作お菓子の世界がたくさん待ち構えている。


さて、さっそくお目当てのリニューアルオープンした八幡宮前 本店に行ってみる。
鶴岡八幡宮の正門のすぐ前にあるのだ。

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黒、ベージュ、そして赤というまさにお洒落カラーの王道の組み合わせですね。
鎌倉紅谷に興味を持ったのは、まずこのお店の雰囲気がとても素敵だということ。
自分の目に間違いはなかった。

お店は、おおきく2つにわかれる。

1Fがいわゆる鎌倉紅谷がお届けする自慢の創作和菓子の物品販売コーナー。
そして2Fが、鎌倉紅谷のお店としては初のカフェ「Salon de Kurumicco(サロン・デ・クルミッ子)」だ。このカフェで提供されるスィーツ、お菓子の品々は、いわゆる彼らの定番メニューのお菓子とは、また別のまったく新規のメニューなのだ。だから1Fで定番の和菓子を買って、このカフェでまた別のスィーツ、お菓子を頼むなど2重の楽しみ方ができる。

まず1階の物品販売コーナーから。

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すでに箱詰めされた和菓子セット。
中をよく見てみると、鎌倉紅谷の看板メニューであるクルミッ子とあじさい、そして鎌倉だよりのお菓子の3点セットの詰め合わせのような感じ。



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そしてこちらが看板メニューのクルミッ子。
5個入り、8個入り、16個入りの3タイプがある。
自分は、16個入りと8個入りを買いました。


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”秋のぬくもり”と題した特別の創作和菓子も展示されていました。
美しすぎる!



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店内には、秋の紅葉を感じさせる置物もあり、素敵でした。


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店員さんの背後にある紅色の紅谷のロゴが強烈です。



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このなんでもなさそうな煉瓦作りの壁。
じつは、これには彼ら独特の遊び心というか拘りがあるのです。

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この1個1個のブロックが、じつはクルミッ子のサイズとまったく同じにできているのです。
そしてクルミっ子のロゴマークであるリスのマークがこっそりと忍ばされているのを発見しましたか?(笑)


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このようにどこかのブロックに、リスのロゴマークが印字されている。遊び心満載。



さて、もうひとつのお目当てである2Fのカフェを訪問。
なかなか雰囲気がある店内で素敵です。
ここでパソコンを持ち込んで作業したり、文筆の作業をすることは禁止です。(笑)


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とにかく、定番の和菓子メニューとはまったく別のこのカフェ独自の新規メニューを楽しめる。
まさにここでしか味わえない新しいクルミッ子をコンセプトとしたデザートやドリンクなど。
正直どれもすごく魅力的で悩む。でもどれにするかは訪問する前から決めていた。

その中で、自分が選んだのは、そのメニューの中で最高傑作作品。

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そのお店の名前をそのままあしらった「Salon de Kurumicco(サロン ド クルミッ子)」。
まさにスペシャリテな豪華なプレート。¥2500

これまでの歴史を重んじるとともに、これからの鎌倉紅谷の可能性をこのひと皿に表現したのだとか。

スィーツ大好き、甘党男子!の面目躍如である。(笑)

これを頼むには、事前に予約が必要です。

それぞれの1品について、各々どのようなものなのかはじつはインターネットのHPにも掲載されていなく、その情報がほしいといったら、女性店員さん、わざわざ写真掲載されている紙に直筆で全部の品の解説を書いてくれた!

優しい~(感激)。
達筆でした。(^^;;
                                                      
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プレートの左下から、ピスタチオとストロベリーのムース。その横が冬和(ふわ)かさね(りんごとキャラメルのケーキ)、その横がデセールクルミッ子(キャラメル、ミルクチョコのムースをサブレでサンド)、そして自家製プリンです。

美しすぎる!!!

なんか食べてしまうのがもったいないような芸術品ですね。
この芸術品を拝見するだけでもこのカフェに来る価値ありと思います。

この世とは思えない口の中でとろけるような食感でした。
最高に美味しい。



このカフェを経験するなら、ぜったいこのスペシャリテのワンプレートだと思うのだが、じつは他のメニューも本当に美しくて、全部注文したい衝動にかられた。(笑)

いくら取材のためとはいえ、男1人で、つぎからつぎへとこういったメニューを頼んでいたら、やっぱり変わってる(笑)と思われるので、やめときました。(^^)


でもあまりに美しく紹介したいので、HPの写真を借りて試みます。

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Fromage UKISHIMA (フロマージュ 浮島)¥850

日本の伝統菓子「浮島」の作り方を用いた、しっとり食感のチーズケーキ。
クリームチーズとヨーグルトのさっぱりした味わいの中に白餡が優しさと奥深さを生み出している。上にふりかかっているあらく刻んだであるのが、まさにクルミっ子。



ここで、日本の和菓子「浮島」という専門用語が出てきました。
思わず勉強のために、調べてみました。




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浮島

浮島は、お茶会などでも出される棹菓子で、蒸し菓子の一つ。
和菓子屋さんであまり見かけません。

浮島は別名「蒸しカステラ」とも呼ばれている。
浮島はあんをベースとした和菓子でもある。
しかも材料のほぼ大半があん。だからあんこ好きにはおすすめしたい和菓子なのだそうです。

名前の由来は、その形から来ています。

蒸すと生地がぽっこりと浮き上がります。浮き上がった部分が「水面にぽっかり浮かび漂う浮島」に見えるところから、名付けられたそうです。

勉強になりましたね。(笑)
まさに和菓子の世界、勉強中です!



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Dessert Kurumicco (デセール クルミッ子)¥850

サブレ生地でサンドされているのは、クルミッ子のキャラメル、ミルクチョコレート、プラリネをベースとしたムース。シェフの遊び心から生まれた、見た目はクルミっ子でも全く違うスィーツになりました。



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Montblanc Unique (モンブラン ユニーク)¥870

フランス産マロンペーストとクルミっ子のキャラメルで作ったクリームを、パートフィローに入ったあらく刻んだクルミっ子とヨーグルトアイスクリームの上にたっぷりと。



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Kurumicco Parfait (クルミっ子 パフェ)¥1000

これはガマンできず、思わず頼んじゃおうかなーと思った1品。
コーヒージュレ、チョコレートムースの上にローストしたクルミとサブレのパウダーを散らし、塩キャラメルとミルクのアイスを沿えて、クルミっ子をパフェとして再構築。まさにこのカフェでしか味わえないとっておきのパフェ。


このように、もう彼らの定番メニューの和菓子とはまったく別物。このカフェオリジナルのスィーツなのだ。このカフェも7店舗あるうちのこの本店にしか存在しない。

鳴り物入りで宣伝しているのもよくわかるような気がしました。

家に帰って、さっそく買ってきたクルミっ子を開封。

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キャラメルの味が濃厚で、濃い凝縮されたお菓子ですね。


今回、ひさしぶりに鎌倉にやってきた理由は、もちろん、この鎌倉紅谷表敬訪問なのだが、もうひとつミッションがあって、それは江ノ電の鎌倉駅にある「無事カエルくん」の写真を撮影すること。

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江ノ電鎌倉駅の線路のエンドにいるカエル。イベント時期には仮装していることもあるとか(笑)。
なんでカエルなのか? 

江ノ電利用客が無事「カエル」ことを祈って職員が設置したのがきっかけだそう。
現在では鎌倉駅美化プロジェクトに組み入れられ、年6回ほど模様替えを行っているのだそうだ。

鎌倉、江ノ電ファンにとって、この線路のエンドにいる無事カエルくんを後方から見据えて、この構図のショットを撮るのが慣わしなのだ。


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無事カエル。(笑)

このショットの江ノ電はぜひ旧型車両355型で撮りたかったんだが、いつまで待っても来ない。
駅員さんに聞くと、今日は355は端につながることはないという。

江ノ電車両もどんどん新型車両に切り替わっていって、355型がどんどん減っていくのはさびしい限り。やっぱり江ノ電といえば355型車両なんだよね。


(2019.6.16後記)
そして数か月後、江ノ電の鎌倉駅で、旧車両で「無事カエルくん」の撮影に成功。このアングルを旧車両で撮影したく、ずっと待っていたのですが、上記のようにまったく縁がなかったのですが、この寒い日、なんと3回も出会えました。(笑)


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鎌倉駅構内はすっかり秋模様。

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この江ノ電ショットを撮りたかったのと、駅構内をぶらぶら、鎌倉コロッケを食べたり、鎌倉ハムを食べたり。ひさしぶりの鎌倉なので、例の”かかんの麻婆豆腐”を食べたくて(それも今回の大事なミッションでした)、夜の開店が17時半からなので、ここからまたどこか出掛けるのも億劫なので、7時間もずっと駅構内で過ごして(ベンチに座りながら来る江ノ電と喧騒の人々を眺める。)、駅員の人に大層驚かれました。(笑)











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